「二次面接」に大切な3つのポイント!新卒と中途それぞれで解説します
「二次面接を実施しているけれど、面接する担当者を変えているだけで、いまいち効果が測定できない」
「二次面接でも一次面接と同じ質問をしてしまっているけれど、問題はないのかな」
二次面接になると、一次面接と重複する質問をしてしまうこともあり、どんな質問をして良いか不安になりますよね。二次面接では一次面接よりも、経験してきた業務内容や、仕事に本人が耐えられるかなどのマッチングの要素が大きくなります。今回は、二次面接の役割と意味、そして面接官が聞くべき質問内容など、二次面接のポイントについて解説します。
目次
二次面接の役割と意味は、新卒採用と中途採用で異なる場合が多い
二次面接の役割と意味は、新卒と中途採用で少し変わりますが、会社自体とのマッチングや、採用後に配属される予定の部署などポジションとのマッチング確認するために行います。新卒社員の場合、配属先が入社する直前や研修期間を経て適性を見てから決定するのに対して、中途採用者はあらかじめ募集されている現在空いているポジションを埋めるために募集するという傾向にあります。戦力強化のために、ポジションを用意するということも中途採用者にはあり、比較的、マッチングが容易なのが中途採用者です。新卒採用者は、入社後、どこの部署に行くのかが分からないということもあり、会社自体とのマッチングを行うことが必要となります。新卒は会社の風土とのマッチングが重視されるのに対して、中途採用者は、特定のポジションへのマッチングが大切であるといえます。新卒採用者と中途採用者へのマッチング方法の違いを配慮して、聞くべき質問と役割が変わってきます。
新卒採用者には会社の風土とのマッチング・志望度の高さを見抜く質問が必要
新卒採用者には必ず、会社の風土とのマッチングを行うようにしましょう。どこの部署に配属されるかが分からない以上、会社の持っている風土に新卒の応募者が合うのかどうかを最優先する必要性があるためです。トップダウンの激しい風土の会社に、個性を大切にして働きたいという学生が応募しても、風土に馴染むことができずに早期離職してしまう可能性もあります。また、職歴がないため、出来るだけ志望度の高さをチェックするようにしましょう。会社をしっかり調べてきているかどうか、10年後に会社で活躍するイメージを持てているかどうかを判定基準とするようにしましょう。
中途採用者には、ポジションとのマッチングと即戦力になれるのかどうかで判定しよう
中途採用者を二次面接する場合には、ポジションとのマッチングに加えて即戦力になれるかどうかで判定するようにしましょう。人柄によるマッチングも重要ですが、中途採用者に対しては、二次面接では即戦力になれるかどうかも判定することが大切です。職歴について必ず、転職後に自社で活かせるスキルを持っているかどうかを確認することが最優先であるといえます。未経験から転職してくる方も同様に、前職での仕事のスキルの中から、活かせる経験がないかを必ず聞くようにしましょう。中途採用者の場合にはポジションとのマッチングも重要ですが、スキルがないとそもそもポジションに入れることが難しいということもあります。中途採用者は新卒採用者とは異なり、職歴があるため、スキルとポジションの双方からマッチングをはかることができます。
二次面接で聞くべき質問とは?新卒と中途採用それぞれについて解説
二次面接で聞くべき質問として、新卒と中途採用それぞれに分けて解説します。新卒採用の場合は、二次面接が最終面接ではなく、まだ二次選考段階の場合が多く、中途採用の場合には、最終面接となっていることが多いためです。新卒の場合は、一次面接で聞いた質問を深堀するために、再度同じ内容の質問をすることも有効であるといえます。一方で中途採用者の場合には、二次面接が最終面接であり、最終決定になることからも、質問を重複させるのではなく、より職務内容について深く突っ込んだ質問をすることが大切であるといえます。
新卒採用の二次面接で聞くべき質問内容・質問例とは
新卒採用の二次面接で聞くべき質問内容としては、会社の仕事や業種についてどれだけの理解ができているかを確認する質問です。特に会社規模が大きな企業ほど注意が必要で、入社後に「想像していた企業ではなかった」と若者の早期離職を防ぐ意味でも、必ず志望動機の深堀りをするようにしましょう。
新卒の二次面接で聞くべき質問内容としては、以下の通りです。
・志望動機(一次面接と重複しても良いので、再度、確認しておきましょう)
・あなたの強みを教えてください
・当社についてのイメージとして、どのような働き方をしていると思いますか
それぞれについて解説します。
(1)志望動機
一次面接の段階で、すでに志望動機を聞いてしまった、という人事の方も多いと思います。しかし、志望動機だけは再度、確認の意味も込めて聞くようにしましょう。同業他社との違いなど、会社独自の部分についても理解があるような志望動機が答えられる学生であれば会社のことをしっかりと調べているといえます。志望動機をしっかり確認しなかったため、早期離職を招いてしまうこともあり得ます。必ず、会社についてしっかりと調べてきていて、定年まで仕事をする覚悟はあるのかを確認するようにしましょう。
(2)あなたの強みを教えてください
応募者自身の強みについては二次面接で確認するようにしましょう。学生で自分自身の強みについてしっかりと話せる方というのは優秀な傾向にあります。学生のため、まだ社会に出たことがなく、少し的外れになっている可能性もありますが、強みを明確に出来ている学生は軸がぶれない傾向にあります。学生自身の強みについてはしっかりと聞くようにしてください。
(3)当社についてのイメージとして、どのような働き方をしていると思いますか
入社後に会社で働いているイメージをどれくらい持てているかについてしっかりと確認するようにしましょう。学生の早期離職を防ぐ意味でも、会社に対して学生が抱いているイメージと、会社が把握している会社の実情に乖離がありすぎる場合、採用は避けた方が良いといえます。もしも見込みのある学生であれば、実情を素直に伝えて、それでも入社したいのかどうか確認するようにしましょう。
中途採用の二次面接で聞くべき質問内容・質問例とは
中途採用の二次面接で聞くべき質問内容としては、仕事上大切にしているものと、スキル面について質問をするようにしましょう。仕事上大切にしているものを聞くことで、ポジションとのマッチングの参考になりますし、スキル面をしっかり確認することで即戦力になるかどうかを確認することができます。具体的には、以下のような質問をしましょう。
・仕事をする上で最も重視していることは何ですか
・特定の業務について、わが社でもご経験を活かすことは出来そうですか
・マネジメント業務に興味はありますか
それぞれについて解説します。
(1)仕事をする上で最も重視していることは何ですか
仕事をする上で重視していることを聞くことで仕事との相性を測ることができます。チームワークが重要な仕事に、個人プレーで頑張りたいという方が入ってきてもミスマッチとなります。仕事で重視しているものから自然と応募者の方の人となりも見えるようになりますので、必ず確認するようにしてください。
(2)特定の業務について、わが社でもご経験を活かすことは出来そうですか
職務経歴書を確認した後、特定の業務について、転職後に活躍できるビジョンを持っているかについて必ず確認するようにしましょう。経験者であっても、職種の経験を具体的に活かせるイメージを持っていないと、入社後に即戦力となることは難しい可能性があるためです。出来るだけ、具体的にどの業務について入社後に活かせるのかについて、しっかりと聞き出せるようにしましょう。
(3)マネジメント業務に興味はありますか
管理職待遇での募集や、入社して数年でマネジメント業務に就く可能性があるポジションを募集する場合には、必ず管理職の仕事に興味があるかを確認しておきましょう。マネジメント業務に興味がない方を入社させてしまうと、責任の重さなどから会社を離職してしまう可能性もあります。管理職の仕事をする可能性がある場合には、必ず確認を取るようにしましょう。
面接中に気をつけるべきモラルやNG行動
面接官としての役割を果たすためには、気をつけるべきモラルやNG行動があります。 無意識のうちにNG行為やモラルを欠いた行動をしてしまうと、応募者に不信感を与えて知ったり、採用しても辞退されてしまうケースも出てくるでしょう。 面接官は「企業代表」という意識を持って、節度の持った対応を心がけなければいけません。 ここからは、面接官のNG行動について紹介していきます。 面接中にやってはいけない行動は以下の3つです。 ・事前情報を知らないなど、準備不足で面接当日を迎える ・自己開示・募集背景を一切説明しない ・応募者に対する敬意が伴わない態度を取る それぞれ詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください。
事前情報を知らないなど、準備不足で面接当日を迎える
もし面接官が準備不足によって応募勝利に明記されている事項に関して質問を行うと、応募者は「応募書類を読んでいない」や「自分に興味がない」と感じる可能性が考えられます。 そのようなイメージを与えてしまうと、企業のイメージダウンにつながるほか、採用しても相手から辞退されてしまうケースも出てきます。 このような事態を避けるためにも、面接官は万全な準備のもとで面接を行うことが大切です。
自己開示・募集背景を一切説明しない
面接官側が自己開示や募集背景説明を記載しなかった場合、応募者が企業や面接官のことを理解する気体が減るため、不信感を抱く恐れがあります。 また、応募者が入社後の様子をイメージできず、採用しても辞退されてしまうケースも出てきます。 このようなケースを自己開示や応募背景の説明は面接官として欠かさずに行うことが大切です。 例えば、面接官はまず自分自身の自己紹介をするようにしましょう。 面接前のアイスブレイクになるほか、自らの入社動機を話すことで応募者に企業のイメージがより伝わりやすくなります。 応募者が面接官を対戦相手と感じてしまうような面接だった場合、本音のすり合わせが非常に困難になってしまいます。 その点、面接官が自身の情報や価値観を自己開示することで、応募者に対して「面接官は仲間だ」と思ってもらえるよう心がけていれば本音を引き出しやすくなります。
応募者に対する敬意が伴わない態度を取る
応募者を否定したり軽んじたりと敬意を伴わない態度は取らないようにしましょう。 そうした態度は応募者が企業に対して不信感を抱く原因となってしまい、選考の辞退や悪い口コミの拡散などにも繋がりかねません。
上記の通り、面接官には「企業の代表者」としての役割も持っているため、態度ひとつとっても真摯な姿勢と実直さを忘れないことが大切です。
この他にも、心理的なダメージを与えてしまう可能性から応募者を圧迫するような態度を取ることも避けなければいけません。
最悪の場合、訴えられてしまう危険性も考えられるので、高圧的な態度は絶対に避けなければいけません。
あくまでも、対等的な立場として、応募者を理解して寄り添うように心がけましょう。
面接官の役割
人事面接でどうしても避けたいのが、候補者の選考辞退です。 自社にとって魅力的な候補者が現れても、思うように入社意欲を高められずに辞退されてしまうことや、一度は自社に興味を持ってくれた候補者が辞退を選択してしまう原因は面接に問題があると考えられます。 ここからは、面接官の役割を紹介していきます。 面接官には以下の4つの役割を持っています。
・フォロワー
・モチベーター
・インパクター
・クローザー
それぞれの役割を紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
候補者の不安や疑問を解決する「フォロワー」
候補者に寄り添いながら不安や疑問をひとつひとつ解決していく役割をフォロワーといいます。 採用プロセスの始まりから終わりまで候補者は「1対多(候補者 対 自社)」ではなく、「2対多(候補者+フォロワー 対 自社)」になるように、一貫して候補者の味方になりましょう。 フォロワーは一般的に窓口となる人事担当、現場マネージャー、現場メンバーが担っています。 候補者はインパクターやクローザーに会いたいと思うように話をしたり、候補者の本音を聞き出しながら、それを他の面接官と共有して、候補者にあった選考フローを組み立てたりします。
挑戦したい気持ちや志望動機を創る「モチベーター」
モチベーターは候補者の入社意欲を高めて志望動機を作る役割で、基本的に最初の面接を行う存在です。 人事担当や現場マネージャーが担っています。 モチベーターは自身が入社した経緯を自社の魅力を伝えるだけでなく、候補者がどのような将来像を描いているのか察して、「この会社で実現させたい!」と思ってもらえるように挑戦したい気持ちや志望動機を形成します。 対応のタイミングやスピード感などに気を配りながら、意図的に縁を演出することも必要です。
新たな視点を与え強烈な印象を作る「インパクター」
インパクターはインパクトや気付きを候補者に与えて、自社に印象付ける役割を持っています。 候補者がまだ知らない自社に関する新たな視点を与えて「この会社で一緒に働きたい」と思わせるような強い動機づけを行いましょう。 そのためには、インパクターは社内で最も活躍している人や優秀な人に担ってもらうことで現場のトッププレーヤーやトップエンジニア、部長、役員クラスが適任でしょう。 動機づけだけでなく、自社で働く覚悟も問い、次のクローザーへとつなげる役割があります。
入社への最後の決断へと導く「クローザー」
営業におけるクロージングと同じく、候補者に入社を実現させる役割で、クローザーを社長や役員が担います。 優秀な候補者であっても、迷いが消えないまま入社してはその優秀さを存分に発揮できません。 入社後の活躍のために重要なのは、覚悟を持って決断した上で入社しているかどうかです。 その決断を迫り、内定承諾、入社へと導く役割を持っています。
面接の流れ
一般的な面接時の受け答えの流れは新卒採用、中途採用を問わず基本的には変わりません。
・アイスブレイク
・本題
・質疑応答
面接は限られた時間の中で質疑応答を行うため、時間が長引いてしまうとその後の候補者の予定や面接官が予定が狂ってしまいます。
制限時間内に面接を終えるためには時間配分を考えてしっかり守りましょう。
ある程度質問をする内容を決めておくとスムーズになります。
候補者の反応を見ながら質問を選べるようにあらかじめ複数の質問を用意しときましょう。
候補者が入室したらはじめにアイスブレイクを行います。
アイスブレイクとは、その場の緊張を和らげて、コミュニケーションを活発にするために行う会話ゲームです。
その後、自社の紹介と求人募集の背景についての説明を行います。
面接は自社の説明から入ると親切です。
どのような会社でどのような事業を行っているのか説明することで、求人募集の経緯を説明しましょう。
また履歴書や職務経歴書を見ながら、候補者へ質問していきます。
1問1答形式で質問攻めにするのではなく、候補者の回答を掘り下げたり、そこから話題を広げるなど会話の形になるように進めましょう。
面接で見るべきポイント
面接で候補者を見るべきポイントは複数あります。
・面接開始時間など細かい約束を守れるか
・相手の気持ちを考え服装や立ち振る舞いを考慮できるか
・自社に入社後、活躍できるような素養を過去経験やスキルなどから読み取れるか
一つ目は面接の開始時間を守っているかどうか確認しましょう。
面接の予定時間前には会場に到着して余裕を持って待機してきているのかがポイントになります。
オンライン面接の場合は、カメラやマイクのテストは事前に行い、時間通りに始められるようにしておきましょう。
当たり前のことのように思いますか、応募者の中には時間に余裕を持てない人がいるのも事実です。
だからこそ、時間をしっかりと守れる人なのかどうか、面接の時に確認しておきましょう。
服装や髪型、立ち振る舞いが適切かどうかどうかもチェックポイントとなっています。
しわだらけの服を着ていたり、髪の毛がボサボサだったりする場合は最低限のビジネスマナーができない事実と評価されてしまいます。
各企業で許容範囲の基準があるはずなので、それに沿った評価のため、自社で働く上でふさわしい身だしなみになっているか、面接時にしっかり確認しましょう。
待機時や面接中の態度がいいのかも確認されます。
面接はもちろん呼ばれる前に待機すると表情や態度もチェックされています。
控室でだらしのない姿勢で座っていないのかや、腕や足を組んでいないかなどを様子をチェックするだけでも応募者の一面が垣間見れるでしょう。
また、控室での印象があまり良くないのに、面接が始まった途端に態度が変わる場合もあるため、本来はどちらの姿なのか慎重な見極めが重要です。
また、入社後に本当に活躍してくれるか、過去実績や活動、動機を把握し見極めも行わなければいけません。候補者が企業に求めるものを把握して、それに合わせて自社の魅力をアピールしたり、候補者の不安要素を取り除いたりする必要があります。
そして、候補者が求めているものや実績などから自社に入社しても活躍できるか見極めましょう。
面接の事前準備
面接で失敗しないためには、事前準備が重要となってきます。
面接前には自社求人の採用ポジションの内容や今回の勤務条件などを求人情報などから読みましょう。
社内で流通している情報だけでなく、自社ホームページに記載されている採用情報や人材紹介会社に提供している情報に掲載されている内容など、外部に開示している情報を把握していくと求職者の理解度を推し量る助けになります。
求職者自身の情報も読み込みながら気になる点をチェックやメモをしておくと、面接の場で深く質問したいポイントが明確になります。
また、面接以前の採用担当者から求職者に関して何か申し送り漏れがないか確認するのも大切です。
面接の評価ポイントも事前にチェックしておきましょう。
採用の取りまとめをしている担当者に評価基準を確認しましょう。
企業によっては面接評価シートなどを用いているなど統一した運用をしている場合があります。
このようなフォーマットを事前にチェックして評価ポイントを頭に入れておくことも重要となってきます。
優れた面接官とは?
「よい面接を行いたい」や「優れた面接官になりたい」と思っても、その定義が分からなければ目指すことはできません。
優れた面接官とはどのような人か、面接官としてのスタンスや候補者との関わり方などから解説します。
優れた面接官は以下の特徴を持っています。
・言語感覚に優れている
・候補者に対して自己開示ができる
・候補者に関心があり、次々と問いが浮かぶ
・認知バイアスを認識し、低減させようと意識する
・候補者に合わせて質問内容を調整できる
それぞれ詳しく解説していくので、参考にしてください。
言語感覚に優れている
面接の場、採用チームないでの情報伝達の場など、採用活動のどのような場でも言葉は重要です。
言葉のスキルが重要で、適切な言葉の選択ができる面接官は理想的だと言えるでしょう。
言葉の扱いが上手であれば、面接の場で候補者に的確な質問を投げかけ、候補者の考えを導き出すことができます。
また、面接の場で感じ取った候補者の強みや特徴といった抽象的な事柄を言語化できます。それらを記録し伝えることで、採用チーム全体で詳細な情報を共有することが可能になります。
候補者に対して自己開示ができる
候補者が自社に合う人材かどうか見極めるためには、面接の場で候補者にできるだけ多くの情報を提供してもらわなければなりません。
しかし、一方的に質問を投げかけられても候補者はなかなか話づらいものです。
特に、自分の弱みを抱えている不安などの情報は気軽に打ち解けることは難しいでしょう。
候補者に自分のことを話してもらうためには、まず面接官が自分のことを話す「自己開示」が必要です。候補者が「自分だけが取り調べを受けて、丸裸にされている」と感じることのないように、面接官が自ら進んで自分の情報を提供していきましょう。最初は学生時代の話題や毎日の業務についてなどの表層的な内容から入り、徐々に入社の動機、当時不安だったこと、自分の弱みとどう向き合ってきたかなど、自身の内面にかかわる話題へと掘り下げていきます。
候補者に関心があり、次々と問いが浮かぶ
候補者に関心をもって候補者の行動や考え方についてなぜと深堀りしたくなかったり、できるだけ詳しく話を聞きたくなったりする性質の人は優秀な面接官となる可能性が高いといえるでしょう。
関心の高さや探究心の強さは、候補者を知るための原動力ともなります。
認知バイアスを認識し、低減させようと意識する
人間の認知は不完全なため、思い込みや周囲の環境によって間違った判断をしてしまうことがあります。
陥りやすい認知の歪みを予め知り、それを低減させようと意識することでより公正な判断ができます。
候補者に合わせて質問内容を調整できる
候補者に質問するときは、事前に用意した質問リストと一言一句同じものをすべての候補者に投げかけるのではなく、候補者の雰囲気や話す内容を見ながら調整しなければいけません。
どのような聞き方をするかによって得られる回答の内容や深さは大きく異なるからです。
たとえば、自身の弱みについて語ってもらいたいとき、「自身の弱みをどのようにとらえていますか?」とストレートに聞く方法だけでなく、「あなたの上司はあなたの弱みをどのようにとらえていると思いますか?」と上司の視点から考えてもらうこともできます。また、「これはあまり自分に任せないほうがいい、という仕事はありますか?」という聞き方をすることもできます。
オンライン面接を行う場合の注意点
オンライン面接の場合、面接官が注意しないといけないことが複数あります。
もちろん、オンライン面接の場でもアイスブレイクの時間を設けることや質問したいことや掘り下げたい内容をまとめておくことも重要です。
しかし、オンライン面接は通常の面接での注意点に加えて、さまざまな点に注意しなければいけません。
オンライン面接では、以下の点に注意しましょう。
・従来の面接官の役割を果たすことを心がける
・面接開始前に待機しておく
・カメラを見て話すようになる
・応募者に確認しながら面接を進めるようにする
・タイピング音に気をつける
・面接終了後は面接官から速やかに退室する
・リアクションはしっかりと取る
・スムーズに進めるためにも事前準備をする
それぞれ詳しく解説していくので、是非参考にしてください。
従来の面接官の役割を果たすことを心がける
オンライン面接であっても、基本的な心構えは従来の面接と同じです。
面接官には応募者の本質を引き出しながら、自社に適した人材であるかどうかを見極める役割を持っています。
また、魅力的な人材にアプローチし、入社に導けるように働きかけることも大切です。
企業の顔として、責任をもって応募者と接する必要があります。
面接開始前に待機しておく
面接官はWeb面接が始まる前に待機しておきましょう。
面接官が応募者よりも遅れて入室してしまうと、それだけでも不安を与えてしまいます。
接続方法や面接の日程を間違えたのではないかと応募者が焦ってしまうケースも。
応募者がリラックスして面接に挑めるように配慮しましょう。
カメラを見て話すようになる
面接官が画面上の応募者の顔だけ見て話していると、応募者は面接官と目が合わないように感じてしまいます。
画面を見ていると応募者と視線が合っているように感じますが、応募者から見るとそうではないため注意が必要です。
基本的にカメラを見ながら話して、必要に応じて画面を確認するようにしましょう。
応募者に確認しながら面接を進めるようにする
Webツールを利用したやり取りでは、対面で話す場合よりも意思疎通について配慮が必要です。
応募者の状況をこまめに確認し、問題なくコミュニケーションが取れているか確認しましょう。
たとえば、音声が聞こえているか定期的に確認してください。また、不明点がないか声をかけることも大切です。
タイピング音に気をつける
オンライン面接中はパソコンのタイピング音やクリック音にも注意しなければいけません。
タイピング音やクリック音がしてしまうと、応募者の集中を妨げる原因にもなります。
オンライン面接を行っているときはなるべくパソコンを操作しなくていいように準備しておきましょう。
なお、操作音だけではなく、周囲の雑音が入らないように配慮することも重要なポイントです。
面接終了後は面接官から速やかに退室する
面接が終わった後は退室ボタンを押して終了します。ただし、応募者は、面接官より先に退室ボタンを押しにくいと感じています。
そのため、オンライン面接が終わったら、面接官から速やかに退室ボタンを押しましょう。
そのまま他の応募者との面接や、関係者と打ち合わせをするのであれば、応募者に先に退室して問題ないことを伝えてスムーズな退室を促します。
リアクションはしっかりと取る
ツールでのやりとりでは対面しているよりも相手の反応がわかりにくいです。
そのため、応募者の話に対して普段よりもリアクションを大きめに取ることが大切です。
面接官の反応が薄ければ、応募者が自信をなくしてしまう恐れもあります。
例えば、相槌を多めに打つだけでも応募者は話しやすくなります。
意識的に笑顔を作ることも大切です。
スムーズに進めるためにも事前準備をする
オンライン面接をスムーズに進めるためには、面接ツール内にミーティングルームを新たに作成しておいたり、応募者に面接ツールを共有しておくなど事前準備が大切です。
また、基本的な使用方法や面接の流れについても通知することで、事前に面接の方法を明確に示して、本番のオンライン面接もスムーズにすすめやすくなります。
また、面接官同士で打ち合わせを行うことで、それぞれの役割や作業内容を確認できます。
評価方法や面接の流れについても確認しておくとスムーズになるでしょう。
できればシミュレーションまで行っておくと、本番のミスやトラブル回避にも繋がります。
面接時に避けるべき質問
厚生労働省では面接時に「応募者の適性・能力に関係ない質問をすること」を推奨していません。
その理由は、本籍や家族構成、思想信条などを把握した場合、どうしても応募者を採用するか否かの判断に影響が及び、就職差別につながる恐れがあるためです。
よって、ここから紹介すべき質問は面接時に避けるべきといえます。
本籍・出生地についての質問
本籍・出生地についての質問は、「本人に責任のない事項の把握」に該当するためNGです。具体的には「本籍はどこですか?」「出生地はどこですか?」などと尋ねるのがタブーです。
このほか、応募者に戸籍謄本(戸籍抄本)や本籍が載った住民票(写し)を提出させるのも厳禁です。
もし本籍や出生地をもとに採用選考を行った場合、基本的人権の侵害に該当することもあるので、十分に注意しましょう。
家族についての質問
家族についての質問も「本人の責任のない事項の把握」に該当するためNGです。
具体的には、職業や続柄、健康面(病歴)、地位、学歴、収入、資産などを尋ねてはいけません。
例えば、「ご両親の健康状態はいかがですか?」「家族に離婚歴のある人はいますか?」などの質問がタブーといえます。
このような応募者自身の努力で解決できない事柄については、質問しないのが堅実です。
住宅状況についての質問
住宅状況についての質問も「本人の責任のない事項の把握」に該当するため、避けなければいけません。
具体的には、住宅の種類をはじめ、間取りや部屋数、近隣の施設などを聞くのがNGであり、たとえば「賃貸ですか?」「在住地域の魅力は何ですか?」といった質問は望ましくないといえます。
ただし、「在宅勤務の環境が整っているかどうか」について質問するのは問題ありません。応募者自身の努力次第で変えられる事柄なので、基本的人権の侵害に該当しないと考えられます。
生活環境・家庭環境についての質問
生活環境や家庭環境についての質問も「本人に責任のない事項の把握」に該当するため、面接時に避けるべきです。
具体的には「長男(長女)ですか?」「母子家庭(父子家庭)ですか?」などと尋ねるのがタブーです。このほか、転校の有無に関する質問も避けるのが望ましいでしょう。
宗教についての質問
宗教についての質問は「本体自由であるべき事項の把握」に該当するためNGです。
たとえば、「どの宗教を信仰していますか?」「神様の存在を信じていますか?」などの質問がタブーといえます。
大前提として、宗教に対する考え方は応募者の能力・適性に何ら関係ないので、面接時に質問すべきではありません。
支持政党についての質問
支持政党についての質問も「本来自由であるべき事項の把握」に該当するためNGです。
具体的には「どの政党を支持していますか?」や「選挙には行きましたか?」といった質問をしてはいけません。
仮に、上述したような質問を投げかけた場合、意識せずとも偏った見方をしてしまう可能性があります。
すべての応募者に公平に選考するためにも、支持政党について質問しないようにしましょう。
人生観・生活信条についての質問
人生観・生活信条についての質問も「本来自由であるべき事項の把握」に該当するため、避けなければなりません。応募者を理解する目的でつい尋ねてしまいそうですが、自由権に属する事柄のため控えるべきといえます。具体的には「人生観について教えてください」「信条としている言葉はありますか?」などの質問がタブーです。
尊敬する人物についての質問
尊敬する人物などについての質問も「本来自由であるべき事項の把握」に該当するため、面接時は避けなければいけません。
応募者の答え次第では思想や信条まで把握できることもあるため、その場合は就職差別に繋がりかねません。
そのため、「尊敬している人物や目標としている人物はいますか」というような質問はしないようにしましょう。
思想についての質問
思想についての質問も「本来自由で有るべき事項の把握」に該当するため、NGです。
例えば、「自分の生き方をどう捉えていますか?」「今の社会をどう思いますか?」などの質問が挙げられます。
応募者の思想をもとに採用選考を行うことは基本的人権の侵害に該当するため、これらの質問はタブーであることを忘れないようにしましょう。
労働組合・学生運動など社会運動についての質問
社会運動についての質問も「本来自由であるべき事項の把握」に該当するため、避けなければなりません。
具体的には、「デモをどう捉えていますか?」「どのような学生運動に参加しましたか?」などの質問がタブーとされています。
万が一質問をした場合は、プライバシーの侵害に当たる可能性もあるので、十分に注意しましょう。
購読新聞・雑誌・愛読書についての質問
購読新聞や雑誌、愛読書についての質問も「本来自由であるべき事項の把握」に該当するためタブーとされています。
応募者の人生観や信条、思想の把握に繋がり兼ねないため、「普段どんな本を読んでいますか?」「新聞を読む習慣はありますか?」といった質問はしないようにしましょう。
一次面接と二次面接の違い
一次面接では候補者が多いため、人数を絞り込むために行います。
そのため一次面接では大量にいる候補者の中から、基本的な会話力や論理的思考力など、ビジネスパーソンにとって不可欠なスキルを基準レベルで備わっているか見極めましょう。
比較的短時間で行う企業が多く、面接官も20〜30代の社員が担当することが多いです。
それに対して、二次面接では応募者の性格や能力、価値観など、ひとりひとりのパーソナリティをさらに深堀りしていきます。
面接参加者が自社の求める人物像にマッチするかを判断するのが二次面接の目的であることが多いです。
そのため、一次面接よりも面接時間が長くなり、質問の内容も多く深くなります。
また、基礎的なスキルの有無を図る一次面接よりも企業のカラーが出やすいとも言われています。
そのため、面接官は30〜40代以上の中堅社員や管理職、人事担当など、会社に関してより理解度の高い人物が担当している企業が多いです。
中には、社長自ら面接官を担当している企業もあります。
チェックシートには所見欄と数字評価欄を併用するとよい
面接時のチェックシートには所見欄や数字評価欄を併用するといいでしょう。
このようなシートは、あらかじめ決めた評価項目と評価基準に沿って、面接官が面接者を評価するために用います。
面接官は採用面接 評価・チェックシートの項目に従いながら質問を行い、点数を項目別に記載します。しかし、どの会社でも利用できる「採用面接 評価・チェックシート」はないため、各会社で作成しなければなりません。
面接評価チェックシートについて詳しく知りたい方はこちらの記事がおすすめです。
中途採用の面接評価シートを残しておけば、応募者の傾向分析が可能になる
面接の目的は自社がほしい人材を見つけ出すことであるため、どのような人材がほしいのかを最初に明確にした上で、評価項目やそれらの項目の比重を検討することが重要です。
求める人物像の設定を行わなければいけません。
・経営陣の意向調査
・各部署の意向調査
・人事担当者が過去に新卒採用した際の実績と各方面の意向との調整
これらの作業を軸にしながら、求める人物像を設定していきます。
・経営陣の意向調査
経営陣からは会社全体の意見として、社風や経営理念に適した人物像を聞き出し、各部署からは職務との関連性で求められる人物像をヒアリング・アンケートで調査しましょう。
調査した人物像は1つにまとめるのではなく、「具体的な学生のタイプ」まで絞り込むことができれば、ある程度の「求める人物像」は設定できるでしょう。
このようにさまざまな視点を基に人物像を設定することで、より具体的に求める人物像が把握できます。
また、企業が求めている人材に対して大きなミスマッチを防ぐために「こういう人はどうしてもあわない」というNGの人物像を調査しておくことも有益です。
どのような項目に集約できるかを思いつくままに書いていきましょう。
書き出した後に見直してみると、おそらく経営陣や現場からの生の声が反映されているはずです。
最初からコンピテンシー評価の項目リストや、SPIの設定項目などに頼って合否判断を行うと「自社が求める人物像」からズレてしまう恐れがあります。
該当する項目に集約した後、「コンピテンシーカタログ」や「SPI評価項目」を参考にすると、一般的に求められる項目と自社で設定した項目とのギャップやバランスがわかり、評価項目の比重を設定するのに活用できます。
設定した項目は全社で共通にするのか、各部署で一部を選択制にするのかは、どちらでも構いません。
一次面接は全社共通にして、二次面接は配属先までを視野に入れて一部の項目を各部署で選別するのもおすすめです。
設定する項目やチェックするポイントの例として、以下の表の内容が挙げられます。
項目 |
チェックポイント |
応募者情報 |
履歴書、エントリーシートの内容と相違がないか |
マナー、身だしなみ |
スーツの着方、頭髪などに清潔感があるか |
志望動機 |
自社を志望する理由を明確に答えられているか |
話し方や声の大きさ |
面接官の目を見て、はっきりとした声で話せているか |
自己PR |
自分のアピールポイントをわかりやすく答えられているか |
成功体験 |
成功体験の過程や結論をまとめられているか。その成功体験に応じた行動を自社でもできそうか |
失敗体験 |
体験談だけでなく失敗した原因に対する対策を考えているか、行動しているか |
人材要件 |
自社が求める経験やスキルに適しているか |
面接官コメント欄 |
補足や気になったことを記入する |
合否欄 |
すべての項目、チェックポイントを考慮した上で合否を記入する |
二次面接で使える質問集
ここからは実際に二次面接で使える質問をまとめていきます。
以下のような種類に分けて紹介していくので、是非参考にしてください。
・本音を話すための場づくりに使える質問集
・「職務適性」を確認する質問
・「退職理由」の本音を聞く質問
・「志望動機」や「仕事観」を聞く質問
・「人間性」「性格」を見極めるための質問
・「魅力づけ」の質問
・「その他」の質問
本音を話すための場づくりに使える質問集
面接のゴールは合否の判定に必要な情報を導き出すことです。
必要な情報を引き出すためにはガチガチに緊張されている状態の他に、リラックスできていない状態ではいけません。
まずは、応募者の本音を引き出すための場作りに使える質問を行いましょう。
本音を話すための場づくりに使える質問例は以下になります。
・今日はここまでどのように来ましたか?
・当社まで何分ぐらいかかりましたか?
・昨夜はよく眠れましたか?
・今日はお仕事帰りですか?
・当社のことはご存じでしたか?
・筆記試験はいかがでしたか?
・お待たせしてしまい、大変失礼いたしました。何分くらいお待たせしましたか?
誰でも回答できる場作りの質問です。
合否には全く関係ない簡単なイエス・ノーの回答だけでも会話になります。
また、面接のための来社に対して感謝を伝えることや、面接官の自己紹介、面接にあたってのスタンスも説明することで、応募者の緊張感をほぐすことができます。
「職務適性」を確認する質問集
職務適正を見極めるためには、応募者の具体的な経験を確認していきます。
質問を工夫することにより、過去の事実やエピソードにフォーカスして、より詳細な情報を引き出します。
「職務適性」を確認するのに使える質問例は以下になります。
・では、自己紹介をお願いいたします。
・(履歴書を確認し)経歴の中でも、×××以降から自己紹介をしていただけますか?
・趣味で○○をやってらっしゃるのですね?私も好きですね。
・○○県出身ですね。こちらにはいつくらいから出てこられたのですか?
まずは、応募者の簡単な経歴を質問していきます。
緊張のほぐれていない場合もあり、趣味や出身県など共通の話題や話しやすい質問を用いると、応募者との心の距離が縮まります。
ある程度面接の場が温まってきた時点で、具体的な過去の経験を確認していきます。
・どのような業務を担当されていましたか?また、ご自身での仕事の工夫を教えてください。
・○○についての知識はもっていますか?
・○○の経験については、何年ほどお持ちですか?
・業務を行なう上で、どのような目標を持っていましたか?
・誰と協力しながら業務を進めていましたか?
・業務を通じて最も努力してきたことは何ですか?エピソードも含め、具体的に教えて頂けませんか?
職務経歴への質問は入社後の成果に直結するため、念入りに深ぼって質問していきたい項目です。
意識すべきことは「事実をしっかりと確認する」ことです。
そして、その事実を生み出したプロセスのエピソードを確認することが重要です。
どんな業務を担ってきたのかやそこでどのような成果を残してきたのか、環境、対象顧客、目標、工夫など、事実を確認していきましょう。
「退職理由」の本音を聞く質問
退職理由を面接で確認するのは、入社後におなじように退職しないか、再現性がないか見極めるためです。
本音が出にくい場面ですが、表層的な情報収集で終わらないように会話していきましょう。
「退職理由」の本音を聞くのに使える質問例は以下になります。
・退職を考えるようになったきっかけは何ですか?何が決め手になりましたか?
・なぜ今、転職を考えていらっしゃるのでしょうか?
・この条件があったら、現職に残っても良いなと思うものを教えて頂けますか?
・応募いただいた仕事とこれまでの仕事の違いはどのような点にあると思いますか?
・退職後にブランクがありますね。なぜですか?
応募者は退職理由に関する質問に対して、必ず回答を用意しています。
その回答からさらに深く掘り下げていくことが重要です。
退職理由を会社や他人のせいにしている場合ややりたい仕事がコロコロ変わっている場合は注意しましょう。
「志望動機」や「仕事観」を聞く質問
志望動機に関する質問は応募者のしごと感を探るための材料となります。
また、同時に選社基準を聞いておくことで、自社の魅力づけを行う際の有益な情報になります。
「志望動機」や「仕事観」を聞くのに使える質問例は以下になります。
・なぜ当社を志望したのですか?
・会社選びであなたは何を重視しますか?
・転職を通じて、当社に期待することはどのようなことですか?
・当社で働くことで、どのような目的を達成したいとお考えですか?
・今回の転職について、何を判断基準に応募企業を選択しましたか?
・他にどんな企業へ応募していますか?その企業と当社の違いはどんなところにありますか?
・当社のどのような点に魅力を感じましたか?
志望動機を確認する際は、なぜ自社に応募したのかという質問はもちろん、自社で働くことで何を期待しているのか、将来的にどのようなキャリアを積みたいのか、他にどんな企業を受けているのか確認します。
その結果、必ずしも自社で実現できるとは言えないことを期待しているというギャップが発覚することもあります。
ここをしっかりと確認しなかったことで、入社後のミスマッチや早期退職の原因になる可能性もあります。
「人間性」「性格」を見極めるための質問
仕事観にも通じますが、見えにくい特徴とも言える人間性や性格を把握するための質問です。
スキルマッチ重視の面接の場合は見慣れない質問かもしれませんが、履歴書や職務経歴書には現れない部分についての見極めにも有効です。
「人間性」「性格」を見極めるための質問は以下になります。
・ご自身の強みは何ですか?その強みを、当社の仕事のどういったところに活かせると思いますか?
・プライベートの友人は、あなた自身のことを、どんな性格だと思っているでしょうか?
・これまでの人生において挫折したことは?その時、どう対処しましたか?
・どのようなマネジメント(管理)方法が、あなたのベストパフォーマンスを引き出すと思いますか?
・前職(もしくは現職)の職場で、ストレスに感じていたことは何でしたか?
・これまで人間関係で困った事があれば教えてください。またそれをどのように解決しましたか?
・仕事でストレスを感じたときに、どのように発散していますか?
・仕事で失敗をしたときに、どうやって気持ちを持ち直しますか?
・過去の経験の中(学生時代・社会人含め)で、目標に向かって努力してきたことはありますか?そして、その目標を達成するために具体的にどのような努力をしてきましたか?
・3年後(もしくは5年後)どのようなキャリアを描いてらっしゃいますか?
・仕事に限らず、恒常的に学んでいること、勉強していることはありますか?
・働く上で、あなたのモチベーションを高めるものは何ですか?また、何があなたのモチベーションを下げますか?
・ご自身の長所、改善すべき課題をそれぞれ教えてください。また、課題を克服する為に行なっていることはありますか?
「資質・性格・価値観」を聞く質問です。上記を聞くことで、自社の社風や、一緒に働く社員たちとマッチするか、判断が可能。スキルはあっても、性格が配属部署のメンバーと合わない、というイメージがわいた場合は注意しましょう。
「魅力づけ」の質問
応募者自身に自社のことを語らせることで、本人の納得度を高めると同時に覚悟や決意を固める手助けも行う役割を持っています。
また、あえて率直に応募者への懸念点を伝えるという質問も。
結果的に「マイナス面も理解したうえで採用したいと言ってくれている」という応募者の理解と安心感につながります。
・ご応募いただいたポジションについて説明しましたが、疑問点や不明点はありますか?
・この会社で働く意義はどういうところにあると思いますか?
・色々と応募先を比較される中で、当社の採用ホームページや求人広告などでもう少しこういうところをアピールすべきだというところはありますか?
・(応募者の評価点を伝えた上で)ただ、○○という点については懸念があります。その点についてはどのようにお考えですか?
「その他」の質問
面接のゴールは企業側が合否の判断ができる十分な情報を得たことです。
一方で、応募者は企業への入社判断ができる情報を得られたこと、ベストプレーができたことです。
応募者が不完全燃焼にならないように、最後に以下の質問をするといいでしょう。
・いろいろとお聞きしましたが、何か補足的に説明したいことはありませんか?
・最後に自分のセールスポイントを今までの話と重複しても結構ですので話してください。
い・ろいろお聞きしましたので、今度はあなたのほうから質問はありませんか?
・その他に、入社前に私たちに伝えておくことはありますか?(ほぼ内定確実の段階での質問)
応募者にとっては逆質問のチャンスでもあり、最後のアピール部分でもあります。
なかなか自分からは切り出しにくい逆質問でも、誘導してあげましょう。
逆質問を促した際に応募者から全く質問が出なかった場合は志望度が低い可能性があります。
まとめ:聞くべき質問を的確に聞き、自社に合った人材を採用しよう。
二次面接ではポジションとのマッチングや会社の風土などに合うかどうかなどを確認するようにしましょう。新卒と中途採用では質問する内容が変化するため、意識して質問内容を変えるようにしましょう。新卒の場合には、どれだけ会社の風土とマッチするかどうか、中途採用者は即戦力であるかどうか、特定の業務をしっかりとこなせるかどうかなど、視点を変えて質問するようにしましょう。質問をしっかりと行い、自社に合った人材を採用するようにしましょう。