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面接官に”マニュアル”は必要?抑えておきたい業務フローとは

「日々、面接業務をこなしているけれど、決まった面接フローがないから混乱してしまっている」
「この間、せっかくいい人材がいたのに、結局、内定まで時間がかかりすぎて他社に行かれてしまった」
目の前の面接業務をこなすことに必死になってしまったり、求人広告の校了までの時間が短いと思わぬミスを招きそうで、不安になりますよね。面接官にマニュアルがなかったり業務フローがなかったりすると、内定まで時間がかかり、いい人材を採り逃してしまうこともあり得ます。今回は面接官が持つべきマニュアルと、面接官なら抑えておきたい面接の流れやフローについて解説します。業務フローについて改めて見直したいと考えている人事の方は、ぜひ最後まで読んでいってくださいね。

面接官に必要なマニュアルとは

面接官に必要なマニュアルとしては、人事部内全体で応募者の動きを把握することと、採用指針にのっとった面接を全員が行えることが重要であるといえます。そのため、面接官に必要なマニュアルとは、以下の3点があると望ましいといえます。

・質問チェックリスト
・業務フローチェックリスト
・進捗状況のチェックリスト

それぞれについて解説します。

(1)質問チェックリスト

応募者に対して行う面接時の質問内容を人事部内全体で共有できるようにしましょう。人事部員の人数に余裕のある企業の場合、面接を担当する人物が常に同じであるとは限りません。また、仮に採用担当者を固定していたとしても、採用担当者が風邪などを引いてしまい体調不良で休まなければならない事態に陥った時、採用担当者だけが仕事を1人で抱え込んでいると何をもって正常な面接なのかが定まらない状態で面接をすることにもなります。
採用担当の専任者だけではなく、普段は労務管理などをメインに仕事をしている人事部員が面接に参加しても同じだけのクオリティーの面接を保つために、出来るだけ質問内容のチェックリストをもっておきましょう。

(2)業務フローチェックリスト

業務フローのチェックリストは必ず採用担当者以外の人が見てチェックできるようにしておきましょう。具体的には、以下のようなフローをエクセルやワードで簡素でも良いので、チェックできるようにしておきましょう。

1.採用要件の決定(社長や役員決済が必要な場合、稟議書のフォーマットを併せて置いておく)
2.求人媒体決定
3.予算申請(決済までのマニュアルなども配置しておく)
4.求人広告の作成開始
5.求人広告の校了日の確認と最終原稿のチェック
6.求人広告掲載
7.書類選考
8.応募者の面接スケジュールを決定
9.面接
10.二次面接以降に進む場合には、上長や役員など、関係部門への呼び出しと調整
11.最終面接
12.内定後の稟議書作成・決済
13.入社日決定後、入社日の受け入れ手配などを労務担当者へ連絡

業務フローをしっかりと作成しておくことで、どのタイミングで何をするのかが分かるため、採用担当者が欠勤などをしても回るような体制を作ることができます。

(3)進捗状況のチェックリスト

応募者がどの段階にいるのかなどのチェックリストを作るようにしましょう。応募者が応募してきた媒体などもチェックリストに入れておくと、後でまた採用活動をするときも非常に便利であるといえます。エクセルシートを作成し、それを人事部員が全員見ることができるフォルダに格納しておき、進捗があり次第、各担当者が更新をしていけば管理することができます。

1.応募者から電話またはエントリー(求人媒体名を記載)
2.書類選考
3.一次面接選考
4.最終面接選考

各段階ごとに、応募者がどこで滞留しているのかをチェックするようにしましょう。

業務の属人化を出来るだけ排除し、スピードアップを

人事業務はどうしても仕事が属人化しやすくなります。個人ごとに仕事が固まったり、その人にしか分からないという仕事が発生しがちです。しかし、大切なことは労務管理や制度企画とは異なり、採用はスピードが命となっていることです。労務管理や制度企画であれば、ある程度の期日があり、その日に合わせて仕事を調整していくことになります。

採用業務は全く意識を逆に持つ必要があります。出来れば1日でも遅らせることなく、誰もが率先して取り組むべき仕事になっています。もしも採用業務が採用担当者にしか分からずに属人化していると、担当者が出張をしている間や、面接のために席を外している時間に応募の電話やエントリーがあっても対応することができません。採用担当者が体調不良で休んでしまっていたら、もっと時間がかかってしまいます。応募者が電話をかけてきたタイミングで、担当者以外が対応できないと、せっかく応募してきてくれた人材を採り逃すことになります。

また、返事は明日でと悠長なことを応募者に伝えてしまうと、「この会社は採用への本気度が低い」といった印象や「別に人を採らなくても困らない状況なのかな」と応募されなくなる可能性があります。人手不足の昨今では、とにかく採用はスピード感が命です。業務フローをしっかりと共有することで、応募者に逃げられないようにしっかりと体制を整えていきましょう。

採用担当者に対する理解を持っておくことが大切

採用担当者は入社間もない新人に任せることも多く、人事歴の長いベテランはどちらかというと労務管理担当者や人事制度企画の担当者として活躍しているという会社もあります。採用担当者の業務は労務管理に比べると、精神的なプレッシャーなどが少ない仕事という見方をする人事の方もいるかも知れません。しかし、人手不足に陥っている昨今では採用の成否が企業の生命線を握っているという状態です。

採用担当者がいるのだから、採用はすべて採用担当者に任せておけばいいと考えるのではなく、全員参加の意識を持って採用業務をサポートすることが大切であるといえます。もしも自社内で採用担当者が業務フローで苦しんでいたり、残業時間が増えて苦しんでいる場合には、サポートをするということも大切です。採用担当者本人が面接業務や求人広告の作成などで忙殺されている場合には、業務フローの作成を手伝い、出来る仕事があれば仕事を手伝って負担を軽くするようにしましょう。面接業務などの退陣折衝はできるだけ採用担当者の力量アップのために担当してもらい、稟議書の作成などの事務処理作業は採用担当者以外で受け持つといった体制を取ることもよいといえます。出来るだけ人事部で一丸となって業務を進行するようにしましょう。

まとめ

面接マニュアルと業務フローを作成し、人事部員の誰もが採用に参加できる状態にすることで、採用をスムーズにするようにしましょう。また、業務フローをしっかりと整えることで、採用担当者の病欠時に業務をフォローすることもできます。面接の質問リストを作成することで、同じクオリティーで面接が出来るように心がけましょう。採用業務は採用担当者だけの仕事ではなく、企業の生命線を握る重要な業務となっています。人事部一丸となって優秀な人材を獲得できるようにマニュアルを整備するようにしましょう。

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