通年採用とは?新卒を通年で採用する企業が増加中!メリットとデメリットは?
「なかなか新卒が採用できなくなってきている。うちも通年採用するべきなのだろうか」
「新卒一括採用と、通年採用の違いってそもそもどこにあるんだろうか。人が採用できないときはほぼ通年採用せざるを得ないと思うのだけれど」
なかなか新卒採用を終わらせることができず、結果的に通年採用になり、しんどい思いをされている人事の方も多いのではないでしょうか。
今回は、通年採用と一括採用の違い、メリットとデメリットについて解説します。
通年採用をしたいけれど、マンパワー不足でなかなか踏み切れないという人事の方や、通年採用に挑戦してみたいという人事の方は、ぜひ、最後まで読んでいってくださいね。
目次
通年採用とは
通年採用とは、時期を問わず年間を通して採用活動を続けることを指します。
もともとは、新卒一括採用の採用枠に乗り切れなかった学生に面接を実施し、優秀な人材の取りこぼしがないようにするために、通年採用を行ったきた企業が多かったといえます。
具体的には、既卒者や帰国子女枠、海外留学をして就活すべき時期に就活できなかった学生を採用するために秋採用などの特別枠で通年採用をしていた企業がありました。
通年採用が流行する背景とは
通年採用が流行する背景に企業の採用難があります。
これまでは新卒一括採用の言葉もあるように、新卒を特定の時期に一気に採用する企業が多数派でした。
しかし、それでは定員まで新卒を採用することが困難な状況に陥っています。
帰国子女枠や海外留学生を採用するために、流行以前から秋採用などを実施していた企業もありますが、求人難で人手不足に陥り、採用競争が加速した結果、通年採用をするしかないという状態に追い込まれている企業が増えてきています。
新卒一括採用と通年採用の違いとは
新卒一括採用は、企業が特定の期間に文字通り、一気に採用活動を進めて採用充足をしてしまう採用手法です。
一気に採用活動を終えることができるため、コストが低く、人事部員のマンパワーも低いといえます。
一気に採用活動を終えて入社の準備や教育計画の策定、次年度の採用活動までを計画することができるので非常に効率が良い採用方法です。
一方で、通年採用は1年間の間、ずっと採用活動を続けることになります。
既卒者や帰国子女、留学生など多様性のある人材を採用することができる一方で、ずっと採用活動を続けることでマンパワー不足になることがあります。
マンパワー不足に陥る危険性があるとはいえ、新卒一括採用よりも時間をかけて応募者と向き合うことができるので、実は、採用ミスマッチを減らせる可能性が高いといえます。
通年採用のメリット
「通年採用のメリットはどこにあるのだろうか」と気になっていませんか。
通年採用のメリットとして、以下のメリットがあります。
・多様性のある人材を採用できる
・内定辞退されても補充などリカバリーをすることができる
・一括採用よりも、応募者と向き合う時間を作ることができる
・欲しい人材を好きなタイミングで採用することができる
それぞれについて解説します。
多様性のある人材を採用できる
通年採用を行うことで、既卒者や帰国子女、海外留学からの帰国組など、多様性のある人材を採用することができます。
通常の新卒一括採用を行うと、企業が指定した時期に応募しない学生とは出会うことができません。
そのため、通年採用を行うことで、様々なバックボーンを持った学生に出会える可能性が高くなります。
内定辞退されても補充などリカバリーをすることができる
通年採用を行うことで、内定辞退をされてもすぐに補充対応をすることができます。
新卒一括採用をする場合、内定者をしっかりと押さえておかないと辞退された場合に、なかなか対応をすることができません。
通年採用を行うことで、内定辞退をされても採用活動を行うことで、リカバリーをすることができます。
一括採用よりも、応募者と向き合う時間を作ることができる
通年採用を行うことで、一括採用よりも応募者と向き合う時間を作ることができます。
一括採用を行う場合、スケジュール通りに採用が進むことが最優先となることがあり、1人1人をじっくりと面接している時間の余裕がありません。
一方で通年採用であれば1年中採用を行うことができるため、本当に自社にマッチしていると思える学生を採用することができます。
欲しい人材を好きなタイミングで採用することができる
通年採用のメリットとして、自社が欲しい人材を好きなタイミングで採用できるというメリットがあります。
一括採用では採用期間を過ぎれば欲しい人材がいても定員まで採用枠を埋めてしまっているため、採用する枠が残っていません。
通年採用であれば、枠を1年間かけて埋めるという感覚で採用できるため、欲しい人材を好きなタイミングで採用することができます。
通年採用のデメリット
「通年採用のデメリットはどんなところにあるのだろうか」と気になっていませんか。
通年採用のデメリットとして、以下のデメリットがあります。
・人事部員の負担が大きい
・一括採用よりも通年採用はコスト負担が大きい
・学生が第一志望で会社を選んでくれなくなる
それぞれについて解説します。
人事部員の負担が大きい
一括採用とは異なり、通年採用は人事部員の負担が大きいといえます。
通年採用では1年中ずっと採用活動をしている状態になります。
他の業務と採用活動が被ることも珍しくありません。
一括採用よりも通年採用はコスト負担が大きい
一括採用よりも通年採用はコスト負担が大きいといえます。
一括採用であれば特定の時期に一気に採用活動をして、採用活動を終わらせることができるため、内定式や入社式、研修なども一斉に終わらせることができます。
一方で通年採用では研修などの時期が個人ごとにズレることも多いため、コスト負担が大きくなってしまいます。
学生が第一志望で会社を選んでくれなくなる
通年採用をすると、学生が第一志望で会社を選んでくれなくなる可能性があります。
他の魅力的な大企業が新卒一括採用に拘る姿勢を保っている場合や、競合他社が一括採用の姿勢を崩さない場合、いつでも受けられる会社だなという認識を持たれてしまう可能性があるためです。
「本当はこんな会社に入りたくなかったけれど、ここしかなかったから」というスタンスで入社されてしまい、ミスマッチ採用で早期離職に繋がっていく可能性があります。
まとめ
通年採用とは時期を問わず、企業が採用活動を行うことを指します。
もともとは通年採用は、既卒者や帰国子女、海外留学経験者などの就活の時期すべき時期に就活を出来なかった優秀な学生を採用するために秋採用などの採用活動を行っていた企業がありました。
通年採用が流行している背景には、採用難に陥っているため、結果的には通年採用に切り替えざるを得ない企業が増えているという背景があります。
一括採用は一気に特定の時期に採用活動を行い採用充足を行うのに対して、通年採用ではじっくりと学生を採用することが可能です。
通年採用のメリットは、多様性のある学生の採用をすることが出来ることや、内定辞退者の補充を行うことができることです。
通年採用のデメリットは、人事部員の業務負荷が大きくなること、採用コストが大きくなること、学生が第一志望で会社を選んでくれなくなる可能性があることです。
メリットとデメリットを踏まえて、通年採用を検討しましょう。