面接官の「心得」とは?知っておきたい採用面接において有効な4つの質問
「面接官をしているけれど、うまく質問をすることができない」
「会社に入社してもらうためにはどうすればよいのだろうか」
面接で大切なのは、本気度を見抜くことだけではなく、就職希望者に会社に良い印象を与えることが大切です。面接官は会社の顔であり、面接官の印象が悪いだけで「あの会社はなっていない」とまで評判を落とすことになるためです。
人事はその会社の品格を表すという人材紹介会社もあるほどです。この文章を読めば、面接官としての大切な心得が分かり、効果的な質問方法や面接の進め方を理解することができます。
目次
面接官の態度はとても重要
面接官の態度として、最もまずいのは腕組みをしたり、笑顔ではなく険しい表情をしてしまうことです。求職者と面接官は対等の立場であり、どちらが上ということは決してありません。にも拘わらず不機嫌な態度や、腕組みをしてしまうと、「面接官はそんなに偉いのか」と求職者から反発心を招いてしまうこともあり得ます。必ず笑顔で接することが大切です。面接官が休職者を面接でチェックしているように、求職者も面接官の態度などをチェックしています。態度などは面接官自身では気が付かないことも多いので、同僚にチェックしてもらうなどして、面接時に自分がどう映っているかを確認するようにすると良いです。
面接時に、メモは出来るだけ取らないほうがベター
面接をしているときに、回答内容をひたすらメモしていく方がいますが、出来れば避けるようにしましょう。あまりにメモばかりしていると、回答内容をメモすることに意識を取られすぎます。求職者側から見ると、メモばかりに集中されると「そんな発言もメモされるの」と周書記希望者に不安を与える上に、面接に慣れていないのではないかと思われることもあり得ます。就職希望者に不安感を与えないためにも、メモをとる場合は重要な部分だけメモを取るようにするなど、就職希望者側の目線にたって面接を行うことも大切です。
アイスブレイクの時間を必ず設ける
面接でいきなり質問に入るのではなく、必ずアイスブレイクの時間を設けるようにしましょう。就職希望者は緊張の中で、面接に挑んでいます。いきなり面接官が質問から入ってしまうと、面接慣れしていない方は非常にプレッシャーを感じて本来の実力を発揮することが難しくなります。就職希望者の良い面をしっかりと引き出し、実力を発揮してもらうためにも、アイスブレイクの質問をいれましょう。質問例としては以下のようなものが話しやすいです。
・今日は暑いですね、寒いですねといった気温の話
・今日は非常に天気が良いですねといった天気の話
相手がすぐに答えられる質問で、場の雰囲気を柔らかくしましょう。
質問開始前に必ず気遣いを見せる
質問を開始する前に、気遣いを見せるようにしましょう。具体的には、「もしも答えにくい質問があったら、遠慮せずに答えられないとおっしゃってください」という風に伝えるようにしましょう。これだけで求職者は「応募者に対して配慮のある会社だな」と感じてくれることもあります。
タイムテーブルを必ず用意しておく
面接をなんとなくしていると、必ず時間が足りない、質問し忘れたなどのトラブルが発生します。段取りを決めておくようにしましょう。
<45分間の面接の場合>
・アイスブレイク:5分
・質問時間:30分
・求職者からの質疑応答:10分
45分の面接で、時間をしっかりと決めておくとそれだけでスムーズに面接を行うことができます。
質問する内容などは職種ごとに定型化しておき、ある程度、型にはまった面接スタイルで行うことでスムーズに質問することができます。
職務経歴を確認するために有効な質問内容
職務経歴を確認するために有効な質問内容として、以下の質問内容が有効です。
・これまでの職務経験の中でも、○○社以降でのご経験をお聞かせください。
・これまでの職務経験を、簡単に紹介してください。
・これまで仕事をする上で大切にしてきたことは何ですか
・転職理由はなんですか
それぞれについて解説します。
(1)これまでの職務経験の中でも、○○社以降でのご経験をお聞かせください。
職歴が1社ではなく複数社にわたる転職希望者を採用する場合、範囲を絞って質問をしたほうが質問される求職者も答えやすくなります。
特に直近の職歴が募集職種の応募条件に合致しているため面接選考に通したというケースでは、入社後に担当してもらう業務に近い内容の職務経歴から確認するほうがスムーズに答えを聞くことができます。
(2)これまでの職務経歴を簡単に紹介してください
これまでの職務経歴を、求職者の方に、簡単に紹介してもらうようにしてみてください。キャリアプランを意識して仕事をしてきた方は、特に職務経歴に一貫性があるなど、説明をしやすいのでしっかりと伝えてくれます。
反対に様々な職種を転々としてきた方の場合、職務経歴をしっかりと伝えてもらうことが出来れば、これまでの経歴についてしっかりと考えているという証拠にもなります。職歴がバラバラの方を面接する場合、取り入れるとどれくらい真剣に仕事に対して考えて取り組んできたかなどが浮き彫りになる傾向にあります。
(3)これまで仕事をする上で大切にしてきたことは何ですか。
仕事に対する取組み方のスタンスなどをしっかりと確認するために、仕事上で大切にしていることを確認するようにしましょう。特に、どんなスタンスで仕事をしてきたかは会社の社風とのマッチングでも有効な質問です。具体的な仕事上のエピソードなどを交えて話すようにしてもらうようにすれば、その人の仕事に対する取り組み方が理解できます。
(4)転職理由はなんですか
なぜ現在の会社を辞めて転職したいのかを確認するようにしてください。転職理由がお給料が安いといった転職理由であれば転職して改善する可能性もありますし、会社規模を変えて裁量をもって仕事をしたいという場合にも転職理由としては前向きなものです。注意したいのは、人間関係が転職理由であるとストレートに伝えてくる転職希望者です。正直なことは素晴らしいことですが、人間関係はどこの会社にいってもついてくるものなので、面接の場で素直に答える人を採用するとまたすぐ人間関係を理由に転職されるリスクが増えます。
求職者と面接官、双方が全力を尽くせるようにすることが大切
求職者も面接官も、面接の場で全力を尽くせるようにすることが大切です。具体的には、求職者が想いややってみたい仕事などをしっかりと伝えることができ、面接官が採用するために必要な情報や熱意をしっかりと汲み取れる質問をすることと、場の雰囲気を整えることで双方が全力を尽くせるようになります。
まとめ
面接官は態度に気を付けるようにしましょう。笑顔を忘れずに、求職者が質問しやすい雰囲気を作ることが大切です。タイムテーブルをしっかりと設定しておくことで、面接をスムーズに行うことが可能です。
職務経歴を確認するためには、以下の4つの質問をするようにしましょう。
・これまでの職務経験の中でも、○○社以降でのご経験をお聞かせください。
・これまでの職務経験を、簡単に紹介してください。
・これまで仕事をする上で大切にしてきたことは何ですか
・転職理由はなんですか
求職者と面接官の双方が全力を尽くせるようにしましょう。