内定辞退や採用漏れを防ぐため、動画面接のHARUTAKA(ハルタカ)を導入。

JIG-SAW様ではどのような採用を行っているのでしょうか。
伊川さん:当社は高い技術力を生かしてITインフラのマネジメントやデータコントロールサービスを提供している企業であり、シリコンバレーのIoT企業とパートナーシップを結ぶなど、国内外で事業を急速に拡大させています。こうした事業拡大にともなって当社は2016年度入社から新卒採用により力を入れて取り組んでおり、年々採用数を増やしているところです。当社はIT企業なので募集職種はエンジニアが多いのですが、昨年までは特に学部に縛りを設けておらず、内定承諾に至った学生は文系出身者が大半でした。また、それ以外の問題としては早期に内定を出しても辞退されてしまうケースが多く、今年からは抜本的にやり方を変えることにしました。
今年からどのように新卒採用の手法を変えたのでしょうか。
田中さん:まず大きな方針として、専門学校を訪問するなど情報系の学生に主体的にアプローチを行うことにしました。新卒採用では以前からエージェントを利用していたのですが、今年は情報系の学生に関しては紹介の条件をなくし、幅広い学生を紹介してもらえるように変えました。伊川さん:昨年まで、エージェント経由の紹介に関しては学部・学科の制限を設けておらず、ある程度選抜してもらった上で紹介を受けていました。ですがエージェントが紹介しなかった学生の中にも良い学生はいるはずだと感じていました。とはいえ、ただ募集の間口を広げるだけでは選考の工数が膨れ上がってしまうため、工数を抑えながら間口を広げるために動画面接の採用を検討しました。
実りの少ない面接が減り、意欲の高い学生からの応募が増えた。

全体の採用フローと、HARUTAKA(ハルタカ)の活用方法について教えていただけますか。
伊川さん:当社では従来の一次面接を完全に置き換えるものとして動画面接のHARUTAKA(ハルタカ)を導入しています。その後、取締役による二次面接、現場の社員による三次面接、代表による最終面接という流れになっています。一次面接は、エントリーシート上ではわからない応募者の人となりを知ることができる重要な選考プロセスです。しかし、どうしても面接時間分の工数はかかってしまいます。動画面接であれば、より短い時間で応募者を見極めることができます。
HARUTAKA(ハルタカ)の導入にあたり、工夫した点はありますか。
伊川さん:エージェントに対しては、事前に動画面接を行う意味や目的を伝え、打ち合わせをしっかりと行いました。情報系であれば誰でも紹介していいという条件なので、エージェント側からしてもシンプルでやりやすいのではないかと思っています。田中さん:動画面接を受けたことがない学生も多いため、当社の採用サイト内に動画面接用の特設ページを設けました。特設ページでは動画面接の流れや、学生側にとってもメリットがあることを伝えています。どんな伝え方、見せ方をすればいいかは、ZENKIGENさんにアドバイスをもらいました。
動画は想像以上の情報量で、学生の「素」の姿も読み取れる。
HARUTAKA(ハルタカ)を導入して、どんなメリットが感じられましたか。
伊川さん:面接官の取締役や現場の社員からは「実りの少ない面接がなくなった」「工数が減った」という期待した通りのフィードバックをもらえています。また、動画は短い時間とはいえ、話し方や背景などから読み取れる情報は想像以上に多いという発見もありました。エントリーシートは全部目を通しても結局判断できないことが多かったのですが、動画面接は短い時間で応募者の人となりを読み解けるという点でも、革新的だと思いました。田中さん:工数削減以外にも、今まで会えなかった学生と出会えたことも大きなメリットでした。実際に、昨年までの体制および採用基準では選考を通過していなかったであろう学生も最終面接を通過し、内定承諾がもらえています。現時点で、内定承諾者の約3分の1がそのような学生なので、動画面接の意義はとても大きかったと思っています。
20代は動画に慣れた世代、これから動画面接は急速に普及していく。

学生側の反応はいかがでしたか。
伊川さん:学生からすれば動画面接はハードルが高いと感じる人も多いようです。それで応募をやめてしまう人も一定数いるはずですが、「意欲」という点でのフィルタリングになるため、それはそれで構わないと思っています。動画面接は、企業側と学生の双方にとって無駄な面接を減らすことにもつながります。田中さん:一方で、学生からは「動画面接を経験できて良かった」「新鮮だった」という好意的な声もありました。そもそも当社は先進的なサービスを展開する会社なので、動画面接という新しい採用手法に積極的に挑戦する学生は、私たちの求める人物像にもマッチしています。
伊川さん:そういえば、当社では内定提示前に意思確認面談を必ず行うのですが、昨年までは大手企業と当社を併願し結果他社様を選択する学生が多かったのですが、今年は意思確認面談時に既に当社が第一志望だという学生が増えました。当社の事業のフェーズが変わってきたこともあるのかもしれませんが、動画面接によって「意欲」のフィルタリングが上手くできた結果であるとも思っています。
HARUTAKA(ハルタカ)のような動画面接ツールの今後の可能性をどうお考えになっていますか。
田中さん:今後、学生が動画面接に慣れてくれば、動画上でのアピール方法などのバリエーションも豊かになってくると思います。今の20代はSNSなどで動画が身近にあるので、動画面接に慣れるのも早いはずです。伊川さん:そうなれば、HARUTAKA(ハルタカ)のようなツールは一気に普及していくでしょうね。学生側からしても企業側からしても、動画面接はメリットがある採用手法なので、今後は間違いなく一般的になっていくと思います。当社は新卒採用で既に効果が出ているので、これからさらにHARUTAKA(ハルタカ)の活用を進めていきたいです。