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事例

「AI要約機能は、想像以上の精度でした」面接官が実感したAI活用による業務効率化の実態

三井不動産ビルマネジメント株式会社

飛田 真人

三井不動産ビルマネジメント株式会社は、「ビル経営事業(プロパティマネジメント)」を中心に、テナント企業の成長・発展に貢献する「ソリューションサービス事業」、オフィスビルを中心とした街づくりを手がける「エリアマネジメント事業」の3事業を軸に、オフィスビルを中心としたビジネスシーンを支えてきました。

同社には2025年1月から「harutaka(ハルタカ)」の『AI要約機能』を新卒採用でご導入いただきました。今回、お話を伺った、同社人事部 人材開発グループ チームリーダーの飛田さんは「本機能を導入したことで、AIと人の棲み分けが明確化し、業務効率化に向けた一歩につながった」と語ります。本事例では、導入の背景や実際の利用状況、AI要約から得られた手応えについて伺いました。
事例サマリー
課題
  • 面接業務時間の約半分を面接記録の作成に費やしており、工数負担が大きかった
  • 採用現場のDXが十分に進んでおらず、業務効率化に課題を感じていた
導入の決め手
  • 『AI要約機能』により、作業時間の短縮が可能になる
  • AI独自の視点から、面接官の主観にとらわれず、フラットな観点から内容をまとめることができる
結果
  • 面接記録の作成時間が、担当者の体感で2/3程度に短縮された
  • AIの適切な要約により、学生の話により集中できるようになった
  • 業務に余裕が生まれ、中長期的な視点で採用全体を考えられる時間が増えた

記録の作成に「面接時間の約半分」を費やす

今回、『AI要約機能』をご導入いただいた背景についてお聞かせください。

飛田:一番の理由は、工数削減の必要性です。元々当社の採用は人事が中心となり選考を運営していますが、その負担が年々大きくなっていました。中でも特に負担を感じていたのが、面接記録の作成です。

例えば、日によっては10名近くの学生と1対1で面接を行うこともあります。記録は面接が終わった後や合間に作成しますが、次の面接官が応募者を理解できるよう補足を加えながらまとめることもあり、1件分の作成に「面接時間の約半分相当を費やすケース」も少なくありませんでした。面接・面談が重なる時期になると、この作業は採用業務の中でも大きな比重を占めます。

効率化を進める上で要約だけが解決策ではありませんが、『AI要約機能』の利活用を通し、少しでも作業時間の短縮につながればと思いましたし、この機会に採用のDXも進められたらと考え、導入を決めました。

本機能の導入にあたって、特にどのような効果を期待されていましたか?

飛田:フラットな観点で要約してくれることです。我々の主観によらず、AI独自の視点で面接内容をデータ化してくれる点に期待しました。

「想像以上の精度に手応え」AI要約で踏み出した、業務効率化への一歩

実際に『AI要約機能』をご活用されてみていかがでしたか?

飛田:面接後に出力されるAI要約はイメージ通りで、その精度は正直、想像以上でした。導入時に社内の引き継ぎフォーマットの内容を合わせたこともあり、要約をそのまま活用できるのも助かっています。

さらに、AI独自の視点から要約を残してくれる点も期待通りの内容でした。要約の切り口が異なることで、自分とは異なる捉え方に気付ける場面があり、新たな視点から内容を振り返るきっかけになっています。

加えて、要約サービスの一機能である「リアルタイム文字起こし機能」を活用することで、学生の話により集中できるようになったと実感しています。普段聞き慣れない言葉――例えば「ヨウホウ」といった話題が急に出ても、AIがリアルタイムで「養蜂」と正しく認識してくれたおかげで、会話がスムーズに進みました。まさに心強いアシスト役だと感じます。

本機能を導入いただいたことで、皆様の業務にどのような変化がありましたか?

飛田:面接記録の作成時間は、体感で2/3程度に短縮されたと思います。予想以上に負担が軽くなり、驚きました。導入前は「AIの要約にかなり手を加える必要があるだろう」と考えていましたが、実際にはAIの要約に大きな齟齬はなく、念入りの確認が必要だと感じる場面もほとんどありません。メンバーからも「最高!」という声が上がっているぐらいです(笑)。

もちろん、AIだけですべてが完結するわけではなく、会話中の言葉には現れていないニュアンスや感じ取った微妙な変化についての所感は、引き続き我々が記録し、反映する必要があります。それでも、AIが担える部分は確実に業務効率化に結び付いていると実感しています。

『AI要約機能』を導入するようになり、目の前の業務に追われる状況から少し余裕が生まれ、その時間をより中長期的な視点で物事を考えることにさけるようになったのも大きな変化です。2〜3年先の採用計画を見据えて動けるようになり、新卒採用だけでなく、中途採用や社内研修にもリソースを振り分けられるようになりました。

スモールスタートの先に描くAI活用の未来像

今後、『AI要約機能』をどのように活用していきたいとお考えですか?

飛田:新卒採用では、対面面談でもAI要約を活用できるようにしたいと考えています。面接はWebで行うことが多いのですが、面談は対面で実施するケースが多いため、そこでもAIが使えると非常に助かります。

また、人材開発グループでは新卒採用以外の採用や社内研修も担当していることから、活用範囲を広げることでグループ全体の業務効率化をさらに進められると感じています。中途や契約社員の採用、研修業務は対面での実施が多く、現状ではAI要約が対応していない部分です。今後、こうした領域でもAI要約を取り入れられるようになれば、業務の質やスピードをさらに高められると考えています。

貴社の取り組みを進めるにあたり、ZENKIGENや「harutaka」に今後期待されることがあれば教えてください。

飛田:「harutaka」に対しては、例えば説明会で話している内容が客観的にどのように受け止められているのかを可視化できるようになったりすると、今後の業務改善につながると感じています。特にこの数年で生成AIの活用が一気に広がりつつあります。人の手を加える部分とAIが担う部分を上手にすみ分け、より効果的に活用できる仕組みづくりをZENKIGENには期待しています。

最後に、よりよい採用の実現に向けて面接に課題を抱える企業やそのご担当者様に向けて一言メッセージをお願いします。

飛田:今回、『AI要約機能』を取り入れるにあたり、AIを導入することを目的にするのではなく、その先にある業務改善や価値創出を見据えて取り組む意識で進めました。

もし、採用現場におけるAIの導入に課題感を覚えているご担当者がいらっしゃれば、AIはあくまでも自分たちを支える補助輪のような存在として向き合うことで、社内でも前向きに受け入れられやすいのではないかと思います。

我々のように、まずは「要約」というスモールスタートから入り、チームや周囲が効果を実感していくと、徐々に採用現場におけるAI活用が受け入れられていくように感じます。ぜひ焦らず、一歩ずつ進めてください。

三井不動産ビルマネジメント株式会社
AI活用採用DX工数削減
業種
不動産
利用シーン
新卒
従業員数
1001〜5000名

三井不動産ビルマネジメント株式会社 飛田 真人

人事部 人材開発グループ

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