ダメ面接官になってない?良い面接に欠かせない3つの流れ
面接は会社と応募者の重要な接点です。面接官は応募者にとって「会社の顔」であるため、面接官として適切な対応が求められます。実際、面接で「この会社に入社したい」と思った人の割合は約7割に対し、「この会社には入社したくない」と思った人は約8割いるという調査結果もあります。(1)
面接によって応募者が感じる印象は真逆の結果になることもあります。「良い面接」を行うことにより応募者の選考離脱率や内定辞退率を下げ、意向度を上げることができるといえるでしょう
面接とは面接官、応募者の対話によって成立するコミュニケーションです。今回は面接というコミュニケーションを円滑に進め、面接官、応募者の双方にとってより良い場にするために意識していただきたい「面接の流れ」と、面接官、人事の方に行っていただきたい面接前後のチェック項目についてご紹介します。
目次
良い面接とは?
皆さんが理想とする面接とはどのようなものでしょうか。応募者が「この会社には入社したくない」と思うダメ面接は、「面接官の不快な態度・言動」、「求人情報と面接の話が違った」、「想像していた仕事とずれがあった」など面接官の印象が悪かった面接や、ミスマッチが起こる面接であることがわかります。
逆に「この会社に入社したい」と思う良い面接は、「面接官の人柄・印象が良かった」、「面接官が話しやすい雰囲気を作ってくれた」など仕事内容とは関係なく、面接官の人柄や円滑なコミュニケーションができた面接だということがわかります。(1)
良い面接に欠かせない3つの流れ
では、面接官が応募者を正しく評価でき、応募者の志望度が上がる良い面接を行うにはどうすれば良いでしょうか?面接には大きく3つの流れがあり、面接官はこの流れを主導するファシリテーターとしての役割が求められます。
良い面接を選考を通じて一貫して行うことで、選考全体の応募者体験の向上が見込まれます。この流れと面接官の役割を次の章でそれぞれ詳しく説明していきます。
1.信頼構築
面接の最初に応募者の本音を引き出すには、応募者との信頼構築が欠かせません。応募者への理解者であることを伝え、本音で話せる関係性を作るのがこのフェーズになります。応募者との信頼を構築する19のチェックリストを以下にまとめておりますので、ぜひ参考にしてみてください
参考:本音採用は応募者との信頼構築から!19のチェックリストをご紹介
2.情報収集
信頼できる情報とは、応募者の本当の姿を把握できる情報であるといえます。「甲子園に出た」、「アプリを作成した」などの応募者が発言した事実を5W1Hを用いて、「事実と背景をセット」で聞き出すことを心がけましょう。これにより内面に隠れた能力や信念を引き出すことができます。
応募者の信頼できる情報を漏れなく集めることで、その後の「意味付け」のフェーズで必要な応募者の評価や意向醸成に活用することができます。
意味付け
2.情報収集で得た情報をもとに意味付けを行います。ここで注意が必要なのは意味付けは汎用的な正解がないということです。そのため、企業ごとに個別に検討する必要があります。自社が求める人物像と、自社の魅力を照会することで、応募者を評価し、意向を醸成することができます。
自社の評価基準、面接から収集した情報の意味付けを定量的に行うことで、面接官の個人的な判断に任せず、自社が求める人物を正しく評価することができます。応募者が大事にしている価値観に合わせた自社の魅力を紹介することで応募者の意向をあげることが可能です。>
良い面接を行うための面接官向けチェック項目
「良い面接」を実現し、選考全体の応募者体験を向上するために面接官の方に面接前、面接中、面接後に留意いただきたい項目を下記にまとめました。是非面接前に参考にしてください。
1.面接前
・事前に応募者の情報を収集し、質問、評価を決定しておく
人事、前任者から引き継いだ応募者の事前情報を面接開始前に把握しておきましょう。テキスト情報のみでなく、録画選考や、事前の面接の動画を確認し、応募者のコミュニケーションスタイルを把握することも、面接を円滑に進めるために重要です。
※参考:応募者の魅力を発見できる『harutaka EF』(エントリーファインダー)
※参考:面接動画の活用方法はこちら
応募者の情報を把握した後、見極めや意向醸成を行うために不足している情報や、訴求内容は何かを決定し、自身の面接で何を質問し、何を伝えるべきかを決定しましょう。
2.面接中
・応募者に好きになってもらう「信頼構築」を行う
アイスブレイクの時間や、質疑応答の時間を活用して、積極的に応募者に興味を示し、信頼構築を行うことを意識しましょう。面接に集中するあまり、表情がこわばったり、話し過ぎてしまうこともあります。オンライン面接、会議ツールを活用して、自身の面接スタイルをリアルタイムで振り返りながら面接を行うこともおすすめです。
・面接に集中し、「情報収集」、「意味付け」を行う
面接の情報を残すために、面接メモに集中することもあるかと思いますが、応募者から見ると、目線が落ち、話を聞いてもらえていない印象を受けることがあります。「メモを取るため、下を向いたりすることもあります」などと事前にフォローを入れることも重要です。また、面接中はメモを取らず、面接に集中するためにリアルタイムで面接の文字起こしを行うツールの導入などもおすすめです。
3.面接後
・自身の面接を振り返る
面接が終わった際に、自身の面接を振り返り自身の面接の良かった点や、改善可能な点を振り返ることで、自律的な面接スキルの改善が可能となります。自身の面接動画を見返すことも振り返りの参考になります。また、自身で振り返ることが難しい際、面接のデータを分析し、客観的なフィードバックを行ってくれるツールの導入もおすすめです。
・応募者の情報を抜け漏れなく次の面接官に伝える
面接の評価シート等を利用し、応募者の評価を行った後、「さらに深掘りしてほしい項目」、「伝えてほしい項目」など、応募者の評価、意向醸成のために次の面接官に伝えてほしい項目を漏れなく伝えることで、応募者にとって一貫性のある選考体験が可能となります。
良い面接を行うために必要な面接官の育成
実際に面接官によってどのような面接が行われているかを人事の方が1つ1つ確認することは工数の面で難しいでしょう。「良い面接」、「フォローが必要な面接」を可視化し、フォローが必要な面接を行っている面接官に対して、定量的な指標を用いて育成する必要があるといえます。良い面接を実現するために人事の方に行っていただきたい項目を下記にまとめました。是非参考にしてください。
1.面接前
・構造化面接
面接にてどの段階でどのような項目を評価し、何を伝えるのかを事前に決定しておくことで、面接官によらず品質を担保した面接を行うことができます。事前に人事担当者が面接における質問から評価項目を設定する面接方法である「構造化面接」がおすすめです。
※参考:採用確度を高める「構造化面接」が注目される理由とは?
2.面接後
・良い面接/フォローが必要な面接を可視化し、応募者へのフォロー、面接官教育を行う
『harutaka IA』(インタビューアセスメント)では、面接の指標をデータ化することで、良い面接を行っているお手本面接官と、フォローが必要な面接を行っているフォロー面接官を特定することができます。フォローが必要な面接が可視化されることで、人事が面談等を行いフォローを行うことで応募者体験が損なわれることを防ぐことができます。
また、良い面接を行った面接官へも、面談やフィードバックを行いお手本となる点を伝えることで、面接官のモチベーションの向上にもつながります。さらに、お手本面接官の面接データを参考に面接官研修を行い、自社の面接官の面接スキルを向上させることが可能です
まとめ
良い面接をに欠かせない3つの流れ「信頼構築」、「情報収集」、「意味付け」をharutakaがサポートします。
・応募者の魅力を発見できる『harutaka EF』(エントリーファインダー)
・面接担当者の自律改善をサポートする『harutaka IA』(インタビューアセスメント)
・応募者の意向醸成の参考として「【無料アーカイブ配信】採用の科学vol.2:応募者を惹きつける「面接の科学」イベントレポート」の記事もおすすめです