採用コストはもっと削減できる?押さえておきたい7つの方法ご紹介
「朝から経営者に呼び出されて採用活動にかかっている採用コストについて小言を言われてしまった。経理にも今月は求人広告だけでいくら使うのかと嫌味を言われてしまった」
「うちは採用コストが高いと経営会議で叱責されたが、人手不足で何度も求人広告を打つから、コストが高くなる一方だ。どうすればいい」
採用コストが高くなると、経営陣だけではなく関係部署からも小言を言われたり、一生懸命採用活動をやっているのに理解されないと悲しくなりますよね。
今回は、採用コストの削減を新卒にも、中途採用にも使える採用単価を減らす方法について解説します。
採用コストが採用難で高止まりして悩んでいる人事の方は、ぜひ、最後まで読んでいってくださいね。
目次
採用コストとは
採用コストとは、人材1人当たりを採用するのにかかった経費のことを指します。
例えば、50万円で求人広告を出して、採用できたのが2人だった場合、採用コストは25万円となります。
計算式は、「50万円(採用にかかったお金)÷2人(採用できた人数)=25万円(採用単価)」となります。
採用コストが低ければ低いほど、コストパフォーマンスが良い状態であるといえます。
新卒採用の一人当たりの採用コスト
マイナビの調査によると新卒採用の入社1人あたりにかかった採用コストは全体平均で48万円となっています。
上場企業が45.6万円、非上場企業が48.4万円となっています。
また、製造業が54.1万円なのに対して非製造業は45.1万円と、製造業は採用コストが高くなっていることが分かります。
参考:2019年卒マイナビ企業新卒内定状況調査
http://mcs.mynavi.jp/enq/naitei/data/naitei_2019_r.pdf
中途採用の一人当たりの採用コスト
リクルートの調査によると、中途採用の1人当たりの採用コストは84.8万円となっています。
参考:リクルート 就職白書2019
https://data.recruitcareer.co.jp/wp-content/uploads/2019/05/hakusyo2019_01-56_0507up.pdf
新卒採用と中途採用では採用する対象が異なり、中途採用者は職歴に見合った良い待遇を新卒に比べるとしなければなりません。
そのため、転職エージェントなどに依頼する際に紹介手数料などが加味されて新卒採用よりもコストが高くなるといえます。
採用コストは2種類ある。外部コストと内部コストの違いに注意!
採用コストには、大きく分けて2種類の外部コストと内部コストがあります。
外部コストは、転職エージェントへの報酬、求人広告費用、セミナー開催する場合の会場費、会社案内のパンフレット等の作成費用などを指します。
内部コストは、採用担当者の人件費、応募者の交通費などです。
内部コストは採用担当者の労務費用などが主になるため、外部コストに比べると計算しにくいといえます。
単純に外部の求人媒体を活用した場合の採用コストは、外部コストで計算するほうが計算しやすいといえます。
新卒・中途採用の採用コストを下げる方法
「新卒・中途採用の採用コストを下げる方法はないのかな」と気になっていませんか。
新卒・中途採用の採用コストを下げる方法として、以下の方法があります。
(1)リファラル採用
(2)ミスマッチ離職防止
(3)自社ホームページの活用
(4)求人媒体を見直す
(5)ソーシャルリクルーティングを行う
(6)内部コストの見直し
(7)内定辞退者の引き留め
それぞれについて解説します。
(1)リファラル採用
採用コストを下げるために有効な戦略となるのがリファラル採用という、社員の紹介による採用方法です。
自社の社員にお願いして、優秀な人材を紹介してもらい、採用に結び付けていく方法です。
リファラル採用を行うことで、求人広告費用や転職エージェントなどの外部コストを軽減することに期待ができます。
ただし、実施にあたっては社員からの理解を得て、しっかりと迅速に面接を行うなど、配慮をする必要性があります。
場合によっては紹介してくれた社員にインセンティブを支払うなどして、積極的に参加してもらえるように制度を作る必要があります。
(2)ミスマッチ離職防止
入社した社員が即座に転職してしまうミスマッチ離職を減らす努力をすることが大切です。
採用目標人数を仮に達成できたとしても、離職すれば大きな損失となります。
入社までにかかった求人広告費などが無駄になるだけではなく、社会保険料など会社が負担している費用が無駄になります。
具体的には、入社前に会社見学やインターンシップなどを開催するなどして、入社後のギャップを減らすような努力をするようにしましょう。
(3)自社ホームページの活用
自社ホームページを活用して、採用経費を減らす工夫をするようにしましょう。
求人を行うたびに転職エージェントや求人媒体に頼って採用活動をするだけでは採用コストは高止まりする一方です。
自社ホームページを作成し、学生や転職希望者を自社サイトからも採用できるようにしてみましょう。
(4)求人媒体を見直す
いつも活用している求人媒体を見直すようにしましょう。
求人広告の費用の稟議などが前回と同じであると通りやすいということもあり、そのまま同じ求人媒体を使ってしまうという方もいらっしゃると思います。
様々な求人媒体に声をかけることで、割引があったり、いつも使用している求人媒体よりも安くて採用できるというケースもあります。
求人媒体を見直すことで、採用コストダウンを狙ってみましょう。
(5)ソーシャルリクルーティングを行う
SNSなどを活用した、ソーシャルリクルーティングを行ってみましょう。
SNSは基本的に無料で活用できる上に、新卒から中途採用者まで幅広い年齢層が活用している可能性があります。
なかなか応募が来ない、と迷っているのではなく、自分たちから応募者に対してアクションを起こすことで採用できる確率をアップすることができます。
(6)内部コストの見直し
内部コストの見直しを行ってみましょう。
内部コストで主にかかるのは、人事部員の時間外労働などの労務コストです。
採用担当者が忙しくて残業ばかりしていて、残業代などの支払いが過剰に多くなってしまっている場合は、健康管理とコスト面から、業務の仕方を見直す必要性があります。
残業なしでも業務が回るように業務を平準化するなどして、採用担当者の負担を減らす方法を考えてみましょう。
(7)内定辞退者の引き留め
内定辞退者が出てしまうと、それまで採用に使った経費や面接した時間が無駄となってしまいます。
そのため、出来るだけ内定辞退者が出ないようにコミュニケーションを図るなどして内定辞退をしないように引き留めを行うようにしましょう。
内定辞退をされないように、入社前に社内見学や、企業の社内における情報などを共有するようにしておきましょう。
事前情報があると応募者も内定後、入社しやすくなるといえます。
まとめ
採用コストとは人材1人を採用するのにかかった費用のことを指します。採用コストが低ければ低いほどコストパフォーマンスが高いといえます。採用コストには、外部コストと内部コストの2種類があります。外部コストは転職エージェントの紹介手数料や、求人広告費用などです。内部コストは人事部員の労務費用や応募者の交通費などです。内部コストは計算が難しいため、外部コストで単純に採用経費を出す方が計算しやすいといえます。新卒・中途採用の採用コストを下げる方法としては、求人媒体や転職エージェントなどに頼るだけではなく、人事部員が自ら動いて採用をする方法がコストカット手段となります。
リファラル採用、ミスマッチ離職防止、自社ホームページの活用、求人媒体を見直す、ソーシャルリクルーティングを行う、内部コストの見直し、内定辞退者の引き留めなどの様々な方法で、採用コストをダウンさせるようにしましょう。