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「”動画面接”で変わる採用フローの生産性改革」を大城尚仁氏と宮本隆輔氏が語る

石丸 晋平 (株式会社ZENKIGEN 社長室 室長兼 東京大学共同研究責任)

大城 尚仁 (パーソルテクノロジースタッフ株式会社 取締役)

宮本 隆輔 (株式会社サイバーエージェント 採用戦略本部 採用広報責任者)

パーソルテクノロジースタッフ、サイバーエージェントの採用フロー改革とは?

2019年6月26日(水)、「動画面接で変わる採用フローの生産性改革」をテーマに掲げたNEXT HRカンファレンスがAbema Towers(アベマタワーズ)で開催されました。

登壇したのは、パーソルテクノロジースタッフ株式会社の大城尚仁様、株式会社サイバーエージェントの宮本隆輔様、株式会社ZENKIGENの石丸晋平の3名。

特にパーソルテクノロジースタッフ様とサイバーエージェント様の2社がどのようにWEB面接・動画面接の「harutaka(ハルタカ)」を活用しているのか、それぞれの状況を踏まえながら貴重なノウハウを語っていただきました。

 

WEB面接・動画面接の活用で双方向の意思疎通に

オンラインを駆使した企業・求職者の本質的なコミュニケーションの在り方を考える

株式会社ZENKIGENの代表取締役CEO 野澤比日樹の挨拶で開幕した後、最初に登壇したのは同社の社長室室長兼東京大学共同研究責任者の石丸晋平。 石丸は現在の採用コミュニケーションにおける主な課題として、従来の「一方向の意思決定」から、「双方向の意思疎通」に変わる必要があると語りました。そこで重要になるのは、職場の現実を見せてリアリティを伝えること、応募者の意向に沿ったキャリアを支えること、企業と応募者双方の無駄を省き時間を有効化することの3点です。 とはいえ採用担当の方々は非常に忙しいものです。そこで石丸は、そもそも面接は本当に会うべきなのか、という観点からWEB面接・動画面接のプラットフォーム「harutaka(ハルタカ)」というソリューションを提案。「harutaka(ハルタカ)」であれば、対面の面接が抱えていた時間・距離・場所の制約を解消することができるだけでなく、今まで書類選考では通過していなかった方も多面的に評価することができます。 また、石丸は自身が取り組んでいるテーマとして、東京大学との共同研究によるAIの活用にも今後期待してもらいたいと語りました。

エンジニア採用でリードタイムの大幅削減に成功

多角的視点からの採用プロセスの見直しによる採用スピード1/5を実現させた、独自の採用プロセスとは?

次に登壇したのは、パーソルテクノロジースタッフ株式会社取締役の大城尚仁氏。パーソルグループでエンジニアの派遣事業を展開しているパーソルテクノロジースタッフでは、2018年10月から「harutaka(ハルタカ)」を導入し、エンジニアの中途採用で活用いただいています。 同社の従来の採用フローは、書類選考、一次面接までを採用担当者が行い、最終面接を現場の部長が行うというもの。一般的なフローとも呼べますが、いくつかの課題を抱えていました。 まず1つは、応募からの内定までのリードタイムが長いため、その間に他社に行ってしまうというもの。特に現職中や地方の応募者に対しては、効率化とリードタイムの短縮が急務となっていました。 2つ目は採用担当者の工数増。年間採用数の増加にともなって採用の業務工数も増加しており、働き方改革が必要となっていました。 そして3つ目はエンジニアの採用難。エンジニアの採用マーケットがレッドオーシャン化している中で、ポテンシャル層も含めて採用機会の損失を極力防ぐことが求められていました。 上記の課題を踏まえ、パーソルテクノロジースタッフ様は「harutaka(ハルタカ)」を導入。従来の採用フローを残しながらも、書類選考と一次面接をWEB面接で代替するフローを別途用意し、応募者に対して案内を行いました。録画面接の時間は10分程度。テキストの設問、動画の設問ともに項目はシンプルな設定にし、動画においては自己紹介の1問以外は任意項目にしたそうです。応募者の抵抗感の軽減が狙いだったと大城氏は説明しました。 大城氏がこだわったポイントは、企業側の工数削減ではなく、あくまでも応募者のメリットを伝えること。応募者に選んでもらえるよう、面接の都合がつかない場合などにWEB面接を案内したそうです。 そして「harutaka(ハルタカ)」導入の結果、まずひとつめの課題だった内定までリードタイムは大幅に改善。従来はエントリーから面接まで約25日かかっていたものが、WEB面接では約5日にまで削減されました。さらに、いつでも・どこでも面接を受けられるというWEB面接の特性により、地方の応募者の採用も増加したそうです。 加えて、「harutaka(ハルタカ)」を利用した選考フローの工数は、従来の約4分の1にまで減少。在職中の応募者の場合は夜間の面接も多く、採用担当者は時差出勤を行っていましたが、WEB面接であれば動画を翌日などに確認することが可能になりました。この点は現場の採用担当者から非常に好評だそうです。 さらに、ポテンシャル採用の可能性が広がったことも大きな効果でした。書類選考では見極めにくいポテンシャル層の応募者との面接機会が増え、やる気や人柄といった定性面も確認できるようになり、採用数も増加しました。想定以上の効果が認められたことにより、今後パーソルテクノロジースタッフ様ではWEB面接の利用をより拡張していこうと検討しているそうです。

インターンシップで導入し、非対面でも判断できると確信

インターンシップから本選考へ!サイバーエージェントが実践する効果的な選考プロセスとは?

次に登壇したのは、株式会社サイバーエージェント採用戦略本部の宮本隆輔氏。サイバーエージェント様では、パーソルテクノロジースタッフ様とは対照的に新卒採用のインターンシップの選考で「harutaka(ハルタカ)」を導入いただきました。 現在、同社の選考フローではインターンシップの参加が必須となっています。その理由は、面接だけでは入社後のミスマッチが発生するケースもあったからだといいます。 今回、同社がWEB面接を導入したインターンシップは、異業種・異業界の合同インターンシップという少し特殊なものでした。これは、サイバーエージェント様とはまったく業種・業界の異なる企業と合同でインターンシップを実施することで自社の広報につなげるとともに、協業先の企業が普段会えない学生の母集団を形成できるという狙いを持ったインターンシップです。

インターンシップの選考体制は協業する企業によってまちまちですが、今回取り上げた不動産企業の場合、「純粋にサイバーエージェントに興味を持っている学生に会いたい」という理由から、選考方法をサイバーエージェント様に一任。そこで宮本氏は、従来の一次面接にあたるトライアウト(適性検査)をWEB選考に置き換えるという試みを行いました。

とはいえ、「会わずに本当に判断できるのか」と、宮本氏はWEB選考に半信半疑だったそうです。しかし結果として現れたのは、このときのインターンシップの参加者から複数名の内定者が出ているという事実。通常、インターンシップ参加者からの内定者が1名いるかどうかという割合を考えれば、非常に満足できる結果だといます。 しかも、今回は宮本氏1人で選考を担当。工数削減という点でも、大きな成果を生むことができました。「最初からここまでの結果が出るとわかっていてやったわけではありません。やって始めてわかったことでした」と宮本氏。

宮本氏も、パーソルテクノロジースタッフの大城氏もそうでしたが、「対面で会わずに判断できるのか」という不安を抱いている人は多いのかもしれません。ですが「すぐにわかりますよ」と、ここで宮本氏は合格者の動画を一部紹介。まさに百聞は一見に如かずで、一部とはいえ実際の動画を見れば、元気さや人柄は一瞬で判断できるということが伝わりました。 また、参加した学生からの反応も「楽しかった」と好評で、「使い方がわからない」という声はゼロだったそうです。「学生たちはリテラシーが高いですよ」と宮本氏。「特にサイバーエージェントはITの企業なので、WEB面接のような新しい方法に抵抗がある人はそもそも向かないかもしれません」。

その一方で、自分はツールの操作や面倒なことが苦手だと苦笑する宮本氏。だからこそ、「harutaka(ハルタカ)」を選んだ決め手のひとつにはZENKIGENのサポート体制があったといいます。サイバーエージェント様が利用していた採用管理システムとの連携を実現するなど、柔軟な対応に満足していると語っていただきました。

採用課題は違えど、生産性改革は可能

パーソルテクノロジースタッフ様とサイバーエージェント様は、それぞれまったく異なる採用課題に向き合っていましたが、WEB面接・動画面接の「harutaka(ハルタカ)」の活用により、想定以上の効果をあげることに成功しました。 今回のカンファレンスでは、状況はそれぞれ違うとはいえ、WEB面接・動画面接を上手く活用することで採用フローの生産性改革は可能だということが理解できました。 そして最後に、ワークシェアリングサービスの「Taimee(タイミー)」を展開する株式会社タイミー様がサービス紹介と「タイミーパスフォーラム2019」の案内を行い、この日のカンファレンスは終了となりました。

石丸 晋平(株式会社ZENKIGEN 社長室 室長兼 東京大学共同研究責任)

大城 尚仁(パーソルテクノロジースタッフ株式会社 取締役)

宮本 隆輔 (株式会社サイバーエージェント 採用戦略本部 採用広報責任者)

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