面接官に”トレーニング”は必要?精度を高める4つのポイント
「面接をしているけれど、面接の練習や研修は必要なのかな」
「よく考えてみると、面接のトレーニングをしてもらったことってないな」
正しい面接官としての面接方法をよく考えたら教えてもらったことがない、と不安になっていませんか。面接官を初めて担当する人事の方も、ベテランの方も、なんとなく自己流で面接官をこなしているという方は少なくありません。あながち間違いではありませんし、企業には人材を採用する上で、採用の自由があるため、特に面接に関しては正しい方法というものがないことも事実です。今回は、面接官にトレーニングや研修が必要なのかどうかについて解説させていただきます。いつもの面接スタイルに慣れてしまってあらためてみたい再確認したい方や、初めて面接官を勤める人事の方は、ぜひ最後まで読んでいってくださいね。
目次
面接官に研修を行う必要性は低いが、トレーニング自体はしておいた方が良い
面接官がどのような面接の仕方が適性なのかについては、会社ごとに経営者の採用におけるポリシーなどが存在していると思います。各会社ごとに採用におけるポリシーがある場合、外部に頼って研修などを受ける必要性は低いといえます。但し、自分たちの面接方法が果たして正しいのかなどについては、人事部内で意見交換などを行い、日々トレーニングを行う必要性があるといえます。面接時の質問の仕方や面接時の態度など、応募者の視点に立つことを考えれば対策をしやすいといえます。自分たちでまずはトレーニングをしてみて、それでも他社事例などが知りたいとなった場合には、外部の研修サービスなどを活用してみるのも良いかもしれません。
注意事項として、こんな態度は避けた方が良い
面接官の態度などを、応募者は予想以上に細かく見ていると考えて対策を行うようにしましょう。例えば面接時に応募者の席にはお茶などが出されていないのに、面接官だけがお茶やコーヒーなどの飲み物を置いている場合などです。面接以前の問題ですが、応募者側からすると、何となく横柄な態度に感じることもあり得ます。出来るだけ面接時に、面接官は応募者と同じ状態で面接に臨むほうがよいといえます。
面接の精度を高めるということは情報共有するということ
面接の精度を高めるということは、情報共有をするということです。特に、複数の面接官がいる場合には、必ず情報共有をするようにしましょう。情報共有のない状態で面接が進んでいくと「なぜこの人を次のステップに進めたのか」など二次面接以降で齟齬が生まれる可能性があります。
また、役員決済をしてもらい、晴れて内定までこぎつけても人事部内で「本当はあの人材は採用したくなかった」と後から言い出す方が出ないとも限りません。自分が面接をした人材の情報を決裁権限者と自分だけで完結させるのではなく、他の面接官とも情報共有して意見を持つようにしましょう。
(1)良いと思える人材傾向を把握する
良いと思える人材像のすり合わせを必ず経営者や役員とすり合わせるようにしましょう。面接の精度が上がります。面接官によって、どのような人物を良い人材と評価するのかには差があることが多いといえます。例えば、性格的な面で、体育会系の出身者は明るくて好きだという面接官もいれば、少し暗くても冷静に仕事をできるほうが良いという方もいます。面接官個々に適性を見ることも人材採用の多様性の場面では重要ですが、どんな性格の人であれば間違いなく面接選考に合格させるのかの指針を経営者・役員といった経営層のトップとすり合わせることで、指針が明確になり、採用における人材像が見えることとになります。
(2)創意工夫に着眼点を置き質問する
質問する内容を統一する、という方法をとっておけば、採用基準などにブレが生じません。面接精度を高めるポイントとして、応募者の創意工夫に着目した質問をする方法が良い方法であるといえます。例えば経理を10年経験した人材に対して、ただ経験してきた業務を聞いて確認するだけではなく、特定の業務においてどのように工夫し行動してきたのかを聞くようにしてみて下さい。なんとなくルーチンワークだけをこなしてきた人材は、答えに詰まる傾向にあります。普段からどんな行動をしてきたのか、仕事に対して創意工夫をしてきたのかを明確に答えられる人材であれば、論理的かつ、仕事をしてきた背景までが伝わるような話し方で伝えてくれます。
(3)フィーリングの言語化を徹底する
直観でどうしても印象の良し悪しで合否を決定してしまう方も多いかも知れませんが、出来るだけ印象が良かった理由を言語化できるようにしましょう。
フィーリングの言語化が重要となってきます。例えば、面接時に印象が良かったため、採用したいと感じた場合、応募者の何に惹かれて採用したいのと思うようになったのかを書き留めておくようにしましょう。ハキハキとした受け答えが良かったのか、それとも、志望動機の内容が良かったのかなど、面接官によって良いと感じるポイントは様々です。
また、事前にこれまで内定を出してきた社員の面接時の記録などが残っていれば、何が決め手となって採用したのかを書き起こしてシートにまとめてみて下さい。面接官が複数人いる場合は、採用を決定した社員の面接時の印象を面接官ごとに記載していくと共通項が出てくることがあります。何をもってこれまで社員を良いと思って採用してきたのか、どんな理念があったのかなどを記録して、面接前に共有しておくことで、面接の精度を高めることが出来るようになります。
(4)具体性のある質問が返ってきやすい質問をする
面接をする上で、曖昧な答えが返ってきやすい質問をすることを避けることで、面接精度を高めることができます。複数人で面接をする場合、特に、曖昧な答えが返ってくるような質問ではなく、具体性がある質問をするというルールを徹底するようにしましょう。例えば、成果について確認する場合には、「その成果が出るまでにどのような行動を心がけてきましたか。自分ひとりの力だけで達成できた目標数値でしたか」という風に、聞いてみるようにしましょう。
具体的に返しやすい質問をすることを意識するだけで、応募者を評価しやすいだけではなく、面接後に人事部内でフィードバックをしやすい状態になります。具体性のある質問を心がけ、採用基準とすると明確にしておくと、採用時に印象だけで採用してしまったという事態が起こりにくい
面接の精度を高めることで、優秀な人材を採用することが出来るようになる
面接の精度を高めることで、優秀な人材を採用することが出来るようになります。また、優秀な人材を採用出来るだけではなく明確な基準をトレーニングなどを行い、持っておくようにするだけでその後の面接業務もスムーズにいくようになります。面接官自身が業務内容を振り返り、トレーニングを行うことで、面接精度が上がるだけではなく、自分以外の面接官にも情報が共有できるようになります。人事部一丸となって良い人材の獲得に目を向けることが出来るようになれば、より優秀な人材の採用が出来るようになります。