「集団面接」を行う面接官がみるべき4つのポイント!
「集団面接をしているけれど、応募者の個人情報の問題もあって、どんな質問をしたら良いか気になってうまく面接をすることができない」「集団面接でグループディスカッションを実施しているが、うまくまとめられない学生も多い。いったいどう見極めれば良いのだろうか」
集団面接をしていると、どう質問をしていいのか悩むことが多く、本当にこの質問方法であっているのかなと不安になりますよね。集団面接においては、他の応募者もいることがあり、なかなか突っ込んだ質問がしにくいということもあります、今回は、集団面接を行う面接官が見るべきポイント、集団面接の質問例や流れを解説させていただきます。集団面接における質問の方法などで迷っている方は、ぜひ、最後まで読んでいってくださいね。
目次
集団面接では、出来るだけプライバシーの配慮を行う必要性がある
集団面接は学生に対して実施するという企業が非常に多いといえます。理由としては、学生に関しては中途採用者とは異なり、職歴がなく、面接に参加していること自体を他の参加者に知られても問題がないケースが多いためです。中途採用者に対して、もしも集団面接を実施する場合、プライバシーの観点や、他の企業の業務上の機密などの関係で、突っ込んだ質問をすることが難しいといえます。ただし、学生に対しても、プライバシーに配慮をする必要性はあります。出身大学のことや、どの企業の選考を受けているのか、といった質問は、出来るだけ集団面接の場では避けた方がよいといえます。
集団面接会場準備の注意点
集団面接の会場準備として、あらかじめ面接に来る予定人数分の席を用意しておき、面接のセッティングを行います。集団面接の準備を行う注意点としては、時間いっぱいに切れ目なく面接時間を設定することは避けるようにしましょう。待合室などが応募者があふれかえってしまうと、早く面接しないといけない、という焦りに繋がっていくためです。また、それだけではなく、面接での質問内容などが待機している応募者の間で伝わってしまうなど、フェアでない状態での面接に陥ることもあります。特に集団討論型の集団面接をセッティングしている場合については、議題を複数用意しておくなど、対策を十二分に行うようにしましょう。集団面接は同じ空間に複数人が面接で存在するため、フェアな状態で行うことが最も重要であるといえます。
集団面接の流れは2パターン
「集団面接を実施したいけれど、どんな流れで実施するのが理想なのかが分からない」と理想像で苦しんでいる人事の方もいらっしゃると思います。集団面接で単純な複数人に対して一気に面接をするパターンと、複数人をチーム単位で分けて同じ議題に対して討論してもらうようなグループディスカッションを一体化したパターンかの2パターンのうち、どちらかによって理想的な流れは変わります。集団面接は実施時間が限られ、質問に割ける時間も長くないことから、どうしても効率よく進める必要性が出てきます。出来るだけ、細分化して行動をとりやすいように面接官も心がけるようにしましょう。
集団面接で単純に面接をして終わるだけのパターン
集団面接で、議論などのグループディスカッションはなしに、単純に面接を行うだけの場合には、集団面接の流れとしては、以下のステップに別れます。
1.入室、挨拶
2.1人あたりに割ける面接時間に合わせて、自己紹介を「一分程度でお願いします」という風に伝えて自己紹介をしてもらう
3.履歴書を読みつつ、基本的な質問である自己PRや志望動機などを一通り聞く
4.募集職種についての説明など、会社側から伝えておきたいことをしっかりと伝えるようにする
5.応募者からの質問を受け付ける
6.退室
イメージ的には面接を並行して連続で行うため、聞き漏れなどがないように注意が必要です。
グループディスカッションなどがあるパターン
同じ議題について応募者が集団で議論するようなグループディスカッションがある場合には、流れをしっかりと把握するようにしましょう。
1.応募者の中でリーダーを選定してもらう
2.議論を進める時間を定めて置き、時間が来たら告知する
3.発表をしてもらい、評価をつける
4.退席
グループディスカッションの結果で合格者を決定する場合には、その場で評価をつけるのではなく、後日に合否を通知する形をとりましょう。
集団面接で有効な質問内容と見るべきポイント
集団面接で有効な質問内容としては、基本的には応募者の本気度を試す質問が有効であるといえます。また、見るべきポイントとしては、短い時間で正確に応募者の伝えたいことを面接官に伝えられるかどうかを見ることが大切であるといえます。
具体的には、以下のような質問が有効であるといえます。
・自己紹介をお願いします
・お隣の○○さんの意見を聞いて、どう思われましたか
・自己PRをお願いします
・志望動機を教えてください
それぞれについて解説します。
(1)自己紹介をお願いします
自己紹介を学生に答えてもらうことで、和やかな雰囲気で面接をスタートできるようにしましょう。アイスブレイクもかねているので、一分間程度で簡単にお願いしますと伝えればより話しやすい雰囲気になります。出来るだけ学生が自信をもって話せるように、自己紹介で学生の背中を押すように、自己紹介の感想などを述べるとより良いといえます。
(2)お隣の○○さんのお話しを聞いて、どう思われましたか
少し意地悪な質問になりますが、しっかりと面接に参加して当事者意識を持っているかどうかを確認するために、二番目以降の質問者に対しては、「お隣の○○さんのお話しを聞いて、どう思われましたか」という風に、面接に参加できているかどうかを確認するようにしましょう。面接への参加意識が低いと、自分の回答にばかり集中しており、他の参加者の方の話を聞いていないということがあります。必ず面接にしっかりと集中しているかは確認するようにしましょう。
(3)自己PRをお願いします
自己PRに関しては、自己紹介と重複せずに、しっかりと答えられているかを確認するようにしてください。ごくまれに質問意図を理解できず、自己紹介と自己PRの内容が全く同じになってしまう方がいます。しっかりと面接に向けて準備してきているかどうか、質問の意図を理解しているかを確認するようにしてください。
(4)志望動機を教えてください
志望動機についてしっかりと質問するようにしてください。企業について真剣に調べてきていれば、企業の求める人材像などを加味して、自分のやりたいことと、志望動機がしっかりと合致した答えが返ってくる可能性が高いです。注意点としては、他の参加者と答えが少し重複していても、最後まで話すようにアナウンスすることです。もしも志望動機を答えにくそうにしていたら、面接官側から「前の順番の人と、志望動機が似ていても気にせずに答えをつづけて下さい」と先に伝えてあげれば話しやすいといえます。
まとめ:流れをしっかりと整理して、学生が話しやすい体制を整えよう
集団面接を実施する場合には、段取りを普通の面接よりもしっかりと整える必要があります。応募者と人事担当者がスムーズに面接を受けることができるように、配慮をするようにしましょう。グループディスカッションを行うパターンと、単純に集団面接を行う場合には、パターンを分けて準備を行うようにしましょう。