「外国人採用」における4つのメリットとは?
「外国人を採用してみたいけれど、どんなメリットとデメリットがあるのだろう」
「外国人を採用したいけれど、どうやって採用したらいいかさっぱりわからない」
外国人を採用したいと考えても、経験がないから四苦八苦している人事は非常に多いです。
日本企業は長い歴史を持った企業も多いですが、ほとんどの人材を日本人で賄ってきたため、経験を長く積んだ人事部長クラスであっても、外国人採用に関してはノウハウが蓄積されていないのが現状です。
目次
特定技能とは?
外国人を採用するにあたっては、特定技能という資格を保有しているかどうかでどんな仕事に就かせることができるのかが変化します。これまでは技能実習生または技人国といった資格がないと日本では仕事をすることが出来ませんでした。技能実習制度は、一度採用すると絶対に外国人は辞められない上に、辞めると帰国する必要性もありました。
また、技人国は非常に高度な学歴のある外国人でないと活用することができませんでした。技人国は日本に来た後に就労することができる仕事の経験10年以上が必要か、または大学を卒業していることが必須です。
特定技能は特定14業種の以下の業種に就かせることが可能です。
・介護産業
・外食産業
・建設業
・農業
・宿泊業
・産業機械製造業
・電気・電子機器産業
・ビルクリーニング業
・素形材産業
・飲食料品製造産業
・漁業
・造船業
・自動車整備業
・航空業
また技能実習制度では労働力として採用することは前提としては不可でしたが、特定技能は労働ビザなので、労働力として期待して採用することが許可されています。技能実習制度は基本的に日本で学んだ技術を祖国に帰り、起業などに役立てるということで日本に仕事を通して勉強にきているという約束の元に採用されていたためです。特定技能は完全に仕事能力に期待しての採用を行えるため、画期的だと言われています。早い話が簡単に取得できる日本での労働ビザということですね。
次は、外国人を日本で採用するメリット4つについて紹介させていただきます。
外国人を採用する上で、大切なことを書いていますので、しっかりと読んでいってくださいね。
外国人を採用するメリット4つ
「外国人を採用したいけれど、どんなメリットがあるのだろうか」と頭を抱えている人事は非常に多いです。経営者に外国人採用を提案すると必ずどんなメリットがあるのか、必要性があるのかを問われますね。
そこで、外国人を雇用するメリットを4つ紹介させていただきます。
1.若い労働力を採用することができるため、人手不足解消になる
2.外国語が出来る人材を採用することができる。
3.新しいアイデアを社内に入れることができる
4.社内ムードに変化を起こすことができる
(1)若い労働力を採用することができるため、人手不足解消になる
若い労働力を採用することができるため、人手不足解消になることがメリットです。
仮に人員が慢性的に不足していて残業時間が36協定に抵触する、もしくはもう36協定なんていっている場合じゃないというくらいに追い詰められている部署は、特定技能の方たちに入社してもらえるというだけで救いになります。「人事が採用できないから、外国人採用をするハメになっている」と経営者に指摘されることもあり得ますが、現実問題として外国人を受け入れないともう採用することができない状況になっています。
まずは現場のために一刻も早く人を採用したいと経営者に進言することが大切です。
(2)外国語が出来る人材を採用することができる
自社のサービスで外国人などに対して販売出来ればもっと伸びるのに、という問題があれば、主な顧客層となっている外国人の使用する言語を使う外国人を雇用することで、問題解決できます。基本的に特定技能の資格を取得できる外国人は日本語だけではなく、母国語を話すことができるので二か国語以上を話すことができます。
もしも三か国語話せる外国人の方を採用出来れば、なおさら良いといえますね。
(3)新しいアイデアを社内に入れることができる
外国人を採用することで、新しいアイデアを社内に入れることができます。社内ムードに変化を起こすことができます。日本人だけで外国人向けの企画などを行っても、当然、外国人のお客様の感性に合わせた商品企画などは難しいといえます。その点、外国人であれば外国人のお客様の考え方に寄り添った企画ができるといえます。
(4)社内ムードに変化を起こすことができる
社内でマンネリ化した業務状態にある場合、社内ムードに変化を起こすことができます。日本人だけだと考え方や仕事の進め方や段取りなどが決まり切っており、なかなかマンネリ化のムードを変えることはできません。そういったマンネリした状況を、一変させてくれる可能性があります。外国人を雇用すると就業規則の説明から、仕事の進め方などは日本人を採用するとき以上に細かくする必要がありますし、理解してもらうことが必要です。受け入れる瞬間は人事も「日本人以上に大変だな」と感じることは多いのですが、時間が経過するにつれて「会社組織の内側だけで通用する危うい論理で仕事をしてたんだな」と気づかされることが大変多いです。
マンネリ化した社内ムードに不満がある人事担当者や経営者の方は、一度、ぜひ、会社内に外国人を雇用することを考えてみて下さい。
外国人を雇用するデメリット
外国人を雇用するデメリットとしては、以下があります。
1.風習の違い
2.仕事だけではなく様々な価値観の違い
(1)風習の違い
昼食にかける時間など、日本では労働基準法の関係で45分から1時間にしている会社が多いですが、採用される外国人の方によっては、必要な時間が変わってきます。イスラム圏の方であれば、礼拝を行う習慣もあるため、45分休憩では時間が足りません。礼拝の時間などを別に確保するなど工夫が必要です。
また、食堂がある場合は、食べられない食事もあります。セットメニューなどを一律に食べられないので、信教によって食事のメニューを工夫するなど考えるようにしてください。
(2)仕事だけではない様々な価値観の違い
仕事だけではなく、外国人の方と仕事をする上ではお互いの考え方が全く違うので、相手を尊重して受け入れることが必要です。遅刻という概念一つとってもそうですが、時間の概念が違います。日本人は定時から1分でも遅れると遅刻だと騒ぐのですが、外国人の場合は10分程度は遅れてきても遅刻だなと思っていないこともあります。時間間隔に差があることをある程度、受け入れないと、外国人の方を採用したとしてもうまくいきません。
もちろん遅刻はいけないことですが、厳密にやりすぎるとストレスの元となり、早期離職にもつながっていきます。特定技能は就労ビザなので、あまり厳しくしすぎると転職されてしまいます。
まとめ:外国人採用の成否はどれだけ人事が腹を括れるかにかかっている
外国人を採用する上では、様々な価値観の違いから問題が頻発することになります。
問題が発生することはある意味、当然なので、問題にどう対処していくかの方が肝心となってきます。企業として譲れる部分は譲歩しつつ、外国人が働きやすいように制度などを改善し、会社全体の活性化につながるような採用を行っていきましょう。