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トライアル雇用とは?企業側のメリットや導入方法、助成金についてを解説!

特定の求職者を3ヶ月間という期限つきで採用する「トライアル雇用」。試用期間と似ていますが、実は異なる点がたくさんあります。この記事では企業側が得られるメリットや導入時の課題、国から受けられる助成金についてを解説します!

トライアル雇用とは

トライアル雇用とは、一定の要件を満たした求職者に対して原則3ヶ月という期限を設けて採用を行うこと。企業はこの期間に雇用者の適正を見極め正式な契約に進むか判断することができます。

通常は採用時に試用期間が設けられますが、これは正式な契約の後に行うもので、3ヶ月という期間もありません。試用期間は正当な理由がない場合の解雇が難しいうえに、契約から15日が過ぎてしまうと30日前までの解雇通知が必要になります。

一方のトライアル雇用は3ヶ月後に契約を続けないと判断した場合、「解雇」ではなく「契約期間満了」という扱いになるので、企業側は解雇実績に含まれず、雇用者の退職理由も「解雇」とされることはありません。

トライアル雇用の目的

トライアル雇用は、就職経験の少ない人や障害のある人、長期のブランクがある人など、就職が困難になってしまった人のための救済措置として設けられました。

就職に不安を持つ求職者に対し、正規雇用のきっかけを作ることが目的とされています。そのため全ての人がこの制度を利用できるわけではありません。では、どのような人が実際にトライアル雇用を利用できるのでしょうか?

トライアル雇用の対象者

厚生労働省が発行している「トライアル雇用リーフレット」では、対象者を以下のように定めています。

1.紹介日時点で、就労経験のない職業に就くことを希望する
2.紹介⽇時点で、学校卒業後3年以内で、卒業後、安定した職業※1に就いていない
3.紹介⽇の前⽇から過去2年以内に、2回以上離職や転職を繰り返している
4.紹介⽇の前⽇時点で、離職している期間が1年を超えている※2
5.妊娠、出産・育児を理由に離職し、紹介⽇の前⽇時点で、安定した職業に就いていない期間が1年を超えている
6. 就職の援助を⾏うに当たって、特別な配慮を要する※3

※1 期間の定めのない労働契約を締結し、1週間の所定労働時間が通常の労働者の所定労働時間と同等であること
※2 パート・アルバイトなどを含め、⼀切の就労をしていないこと
※3 ⽣活保護受給者、⺟⼦家庭の⺟等、⽗⼦家庭の⽗、⽇雇労働者、季節労働者、中国残留邦⼈等永住帰国者、ホームレス、住居喪失不安定就労者

◆紹介日時点で、次の方はトライアル雇用の対象者にはなりません。
・安定した職業に就いている人
・自ら事業を営んでいる人または役員に就いている人で、1週間当たりの実働時間が30時間以上の人
・学校に在籍中で卒業していない⼈(卒業年度の1月1⽇以降も卒業後の就職の内定がない⼈は対象となります)
・他の事業所でトライアル雇用期間中の人

引用:トライアル雇用リーフレット|厚生労働省

トライアル雇用で企業が受けれるメリット

1. 採用コストを抑えられる

トライアル雇用を導入した企業は、一定の要件を満たした場合、国から推奨金を受け取ることができます。公共職業安定所を通した採用となるので、通常よりも採用コストを抑えられることが期待できます。

2. 採用のミスマッチを防げる

3ヶ月の期間を設けることで、企業は求職者が実際に業務を行った際のスキルや適正を見極められるようになります。通常のように面接や履歴書の情報だけで判断する方法よりも、採用後のミスマッチが防げると言えるでしょう。

トライアル雇用を導入する際の課題

1. 採用時の事務手続きに時間がかかる

先ほども少しご紹介しましたが、トライアル雇用を行う際は公共職業安定所(ハローワーク)を通すので、求人の掲載や求職者との契約時、契約終了時などは書類の作成や事務手続きを行う必要があります。

契約が決まった際に提出する「実施計画書」は開始日から2週間以内、契約を継続しないと決めた場合に提出する「トライアル雇用結果報告書」は、トライアル雇用が終了した翌日から2ヶ月以内に提出しなければいけないので、前もって準備しておくのが良いでしょう。

2. 育成に時間がかかる

トライアル雇用を利用する求職者は、就職に不安があったり未経験で入ってくる場合がほとんどなので、経験者の採用時よりも育成に時間がかかってしまうでしょう。

トライアル雇用を導入する流れ

企業がトライアル雇用を導入する方法は以下になります。

1.公共職業安定所(ハローワーク)に求人を提出する

2.ハローワークから雇用紹介を受ける

3.求職者と面接を行い、採用する際は条件を決める

4.求職者と有期契約を結ぶ

5.トライアル雇用の開始

6.2週間以内に「実施契約書」を作成する

ー契約終了後ー

7.2ヶ月以内に「トライアル雇用結果報告書」を作成し、ハローワークまたは労働局に提出する

トライアル雇用助成金の種類

トライアル雇用を導入した企業は、一定の要件を満たしたうえで申請を行えば国から助成金を受け取ることができます。ここでは「一般トライアルコース」と「障害者トライアルコース」の助成金についてご紹介します。

一般トライアルコース

一般トライアルコースは、障害者を除いた求職者を対象にしており、一人あたり最大4万円の助成金を最長3ヶ月間受け取ることができます。対象者が母子家庭の母等又は父子家庭の父の場合、1人につき月額5万円となり、対象期間中の各月の月額合計がまとめて1回で支給されます。

【一般トライアルコースの要件】

支給対象事業主は、以下の内容を含む厚生労働省が定めている28個ほどの要件を満たす必要があります。

1.ハローワークや職業紹介事業者のトライアル雇用求人に係る紹介により、対象者をトライアル雇用した事業主
2.対象者に係る紹介日前に、当該対象者を雇用することを約していない事業主
3.トライアル雇用を行った事業所の事業主又は取締役の3親等以内の親族以外の対象者を雇い入れた事業主
4.トライアル雇用を開始した日の前日から起算して過去3年間に、当該トライアル雇用に係る対象者を雇用したことがない事業主
5.トライアル雇用を開始した日の前日から起算して過去3年間に、当該トライアル雇用に係る対象者に職場適応訓練(短期訓練を除く。)を行ったことがない事業主

参考:トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)のご案内|厚生労働省

障害者トライアルコース

障害者トライアルコースは、就職が困難な障害者を一定期間雇用し、障害者の就職や雇用のきっかけを作ることが目的とされています。「障害者の雇用の促進等に関する法律 第2条第1号」に定められた方が対象となり、以下のいずれかの要件を満たす人が利用できます。

・紹介日時点で、就労経験のない職業に就くことを希望している
・ 紹介日の前日から過去2年以内に、2回以上離職や転職を繰り返している
・ 紹介日の前日時点で、離職している期間が6か月を超えている
・ 重度身体障害者、重度知的障害者、精神障害者

一人あたり月額最大4万円(最長3か月間)が支給されますが、精神障害者を初めて雇用する場合は、月額最大8万円(最長3か月間)を受け取ることができます。

【障害者トライアルコースの要件】

こちらも厚生労働省が定めている以下のような要件を満たす必要があります。このほかにも一般トライアルコースと重複する内容などがあります。

1.ハローワークまたは民間の職業紹介事業者等の紹介により雇い入れること
2.障害者トライアル雇用または障害者短時間トライアル雇用をすること
3.障害者トライアル雇用等の期間について、雇用保険被保険者資格取得の届出を行うこと

参考:障害者トライアルコース・障害者短時間トライアルコース|厚生労働省

上手に活用することで企業側も多くのメリット

手続きや育成に時間がかかってしまうという課題があるトライアル雇用ですが、うまく活用すれば採用コストが抑えられたりミスマッチを防げたりと企業は多くのメリットを得ることができます。要件をクリアすれば助成金を受け取れる点も大きなポイント。導入を検討している担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

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