ノーレイティングとは?取り入れるメリットと抑えておきたいポイント
ノーレイティングを取り入れる企業が増えていますが、具体的にノーレイティングという言葉の意味をご存知でしょうか。この記事では、ノーレイティングとは何なのか、導入するメリットとポイントについてご紹介します。
目次
ノーレイティングとは
ノーレイティングとは、数字や記号を使わずに、ランク制度を廃止した新しい評価方法のことです。
これまでは、同じ部署内にいくつかの段階があり、成績やスキルに合わせてランク付けされていたとしても、ノーレイティングを取り入れることにより、そのようなランク制度がなくなります。
シンプルに上司と部下だけの関係性になるので、非常に分かりやすい評価制度だとも言えるでしょう。
ノーレイティングが話題を集める背景
ノーレイティングが話題を集めている背景には、今までの評価方法では従業員からの満足度が十分に得られなかったという状況があります。自分の努力や業績を十分に評価されておらず、給与面や待遇面にきちんと反映されていないと、満足度が下がるだけでなく、離職率の増加にも影響があるでしょう。
ノーレイティングを取り入れることで、従業員の満足度を高くし、定職率の維持や業績アップを目的とする企業がとても多いのです。
ノーレイティングを取り入れるメリット
実際に取り入れるとなると不安が多いノーレイティングですが、メリットもあります。詳しく見てみましょう。
優秀な人材確保につながる
ノーレイティングを取り入れることは、優秀な人材確保につながります。従来のランク制度を廃止することで、元々能力やスキルのあった従業員が、正しく評価されやすくなります。
その結果、離職率が低下し、企業に長く勤めたい、貢献したいという意欲が大きくなるでしょう。従業員の離職や退職に悩んでいる場合は、ノーレイティングを取り入れるのがおすすめと言えます。
時代の変化に対応できる
ノーレイティングは、今までの評価制度とは異なる新しい視点からの評価方法になります。そのため、ノーレイティングを取り入れることにより、そのほかの新しい制度や仕組みにも対応しやすくなり、時代の変化に着いていきやすくなるというメリットもあるでしょう。
実際にノーレイティングのような新しい仕組みを取り入れている企業は、従業員も企業側も、常に新しいものを積極的に見出そうとしています。これからの時代で生き残っていくためには、ノーレイティングのような新しい仕組みに挑戦していくことが大切なのです。
ノーレイティングを取り入れるデメリット
ノーレイティングにはメリットが多くありますが、デメリットもあります。
大きなデメリットは、管理職の負担が増えてしまうということでしょう。これまでの機械的な評価制度ではなく、従業員一人一人に合わせた形で行う評価制度になるため、管理職の業務は必然的に増えてしまいます。
対策としては、ノーレイティングを行うにあたっての作業項目や業務内容を事前に確認したり、管理職に就く人数を増やす、などが挙げられます。
ノーレイティングを成功させるためのポイント
ノーレイティングを成功させるためには、いくつかのポイントを抑えておくことが大切です。
従業員とのコミュニケーションを円滑にする
ノーレイティングを成功させるためには、従業員の意向を聞き取ることがとても重要です。ランク制度ではなく、従業員個々の能力やスキルを評価されるため、それぞれの行っている業務やタスクを確認しておくことを意識しましょう。
日頃からコミュニケーションを積極的に取ったり、一対一のミーティングを取り入れたりするなど、ノーレイティングを成功させるためのタスクに時間をかけてみてください。
上司のマネジメント能力を高める
ノーレイティングを行う場合には、ある程度実績や経験があり、従業員からの信頼が高い人物がマネジメントを行うのがおすすめです。また、上司のマネジメント能力が高ければ高いほど、従業員の満足度も高くなるでしょう。
ノーレーティングの評価制度をうまく活用するためには、マネジメント側も常に意識を持って従業員と接する必要があります。
導入してる主な企業一覧・事例
すでにノーレイティングを導入している企業は多くあります。
・アクセンチュア株式会社
・日本マイクロソフト株式会社
実際に業績を上げているのは外資系企業が多く、成長のために必要なフィードバックの充実、ランク付の廃止、2週間に1度の面談で従業員とのコミュニケーションを充実されるなど、積極的に働きかけているようです。
実際に売り上げが上がったり、離職率が下がったり、従業員の満足度が高くなるなどの事例もあるようで、ノーレイティングの必要性を伺うことができるでしょう。
ノーレイティングで満足度の高い評価制度を
ノーレイティングを取り入れている企業はまだそう多くありませんが、有名な大手企業も次々と導入しており、これからの評価制度の主流としてさらに拡大するでしょう。
まずはノーレイティングを取り入れられる環境を整えて、新しい評価制度に慣れていくことが大切です。ノーレイティングを上手に活用し、従業員の満足度を高め、業務効率アップを目指してみてください。