Case

事例

「harutaka AIがないのは想像できない」1日最大25時間の削減で生まれた、学生と向き合う時間

ディップ株式会社

人材採用室 室長 内田 智之 様

採用戦略推進室 マネージャー 岩野 綾香 様

ディップ株式会社は、アルバイト・パートの情報サービス「バイトル」をはじめ、中堅・中小企業のDX化貢献に特化した「コボット」シリーズなど人材サービス事業とDX事業を幅広く展開する企業です。

同社は、新卒採用において、2022年から「harutaka(ハルタカ)」を活用。2025年に最終面接前に人事が1対1で行う個人面談で「harutaka AI」をご導入いただきました。同社では、「harutaka AI」が面談内容をもとに生成した申し送りを、次の面接官への情報共有や人事担当者同士の評価のすり合わせに活用しています。今では、「あることが当たり前」と現場で語られるほど、日々の採用業務に欠かせない存在となっています。

本事例では、人材採用室 室長の内田様、採用戦略推進室 マネージャーの岩野様に、「harutaka AI」導入の背景や実装のプロセス、そして現場に生まれた変化について伺いました。
事例サマリー
課題
  • 面談後の所感作成に面談担当者1人あたり1日約2時間を要し、残業が発生することもあった
  • 所感の内容が面談担当者ごとに属人化し、記録の粒度や観点にばらつきがあった
  • 評価の根拠が十分に残らず、すり合わせに時間がかかることもあった
導入の決め手
  • 汎用的な生成AIではなく、自社の求める人物像や採用指標に合わせて所感をカスタマイズできる柔軟性
  • 自社をよく知るカスタマーサポートに加え、データアナリストを含む伴走体制によるサポート
  • 「harutaka」上で面接実施から要約まで一貫して使える利便性とセキュリティ面の安心感
結果
  • 面談担当者1人あたりの所感作成が1日約2時間から約20分に短縮し、チーム全体では1日あたり約16〜25時間分の削減につながった
  • 所感の記載項目やフォーマットがそろったことで評価の根拠が明確に残るようになり、人事同士の評価のすり合わせがスムーズに行えるようになった
  • 削減できた時間を、内定者懇親会の企画・運営など、応募者・内定者との接点づくりに充てられるようになった

年間500名超の採用現場が抱えていた3つの課題

今回、「harutaka AI」をご導入いただいた背景をお聞かせください。


岩野さん:検討当時、当社には大きく3つの課題がありました。1つ目は、面談後の所感作成にかかる工数です。
当社では年間500名を超える新卒採用を行っており、採用チームのメンバーは1人あたり1日5〜6名の応募者と面談しています。採用チームでは、日頃から一人一人とじっくり向き合い、その学生の良さを引き出すことを大切にしています。加えて、前の担当者が引き出した学生の良さを次の選考にリレーのように引き継ぐことも重視しています。
そのため、応募者1人あたりの所感作成には約15〜20分を要し、1人あたり1日約2時間を費やしていました。また、面談は基本的に日中に行うため、所感の作成は定時後に回さざるを得ず、業務終了が20時を過ぎることも少なくありませんでした。

2つ目は、所感の内容が面談担当者ごとに属人化していたことです。人事と一言でいっても、面談を担当するメンバーのバックグラウンドはさまざまです。例えば営業出身の担当者であれば、「営業の現場で活躍できそうか」といった、自身の経験に基づく視点が所感に反映されやすくなります。結果、記録の粒度や観点にばらつきが生じ、最終選考や申し送りの場面で、評価の根拠となる情報が十分に共有されないケースがありました。

3つ目は、評価のすり合わせです。これまで、面談担当者の記憶に頼る場面が少なくありませんでした。こうした状況では、「面談では高評価だった学生がなぜ最終面接で通過しなかったのか」を振り返ることが、難しくなりがちでした。

「harutaka AI」について初めて聞いた時、特に魅力的だと感じた点や効果を教えてください。


岩野さん:面談の文字起こしをもとに、所感のたたき台を自動で作成してくれる点に魅力を感じました。特に、汎用的な出力ではなく、当社の運用に合わせてカスタマイズした内容で作成してくれる点です。「どういうポイントに沿ってまとめるか」「どういうデータを出したいか」といった内容を柔軟に調整できる点も、大きな魅力でした。

導入を検討される際、社内ではどのような声がありましたか?


岩野さん:基本的にはポジティブな声が多かったです。面談を担当するメンバーからは、所感作成の負担が減ることで、より学生と向き合う時間を確保できることへの期待が寄せられました。一方で、AIによる要約を使う以上、セキュリティ面を心配する声がありました。ただこの点は、すでに「harutaka」を採用面接で利用しており、社内のセキュリティチェックをクリアしていたため、新たに越えるべきセキュリティ要件は高くなく、懸念は限定的でした。

最終的に導入を決められた決め手を教えてください。


岩野さん:「harutaka」、そしてZENKIGENさんへの信頼感が大きかったです。単に所感を自動で作成するだけでなく、面談担当者の分析や改善までサポートしてくれます。所感を作成して終わりではなく、その先まで伴走してくれる体制に魅力を感じました。加えて、ツールをまたぐことなく、「harutaka」で面談を実施すれば、終了後に特別な作業をしなくても面談後の画面に所感が表示されることも、導入を後押ししたポイントでした。

ZENKIGENと共につくり上げた「AIを利活用する現場体制」

「harutaka AI」を導入後、AIによる申し送りの自動生成は、どのように進めていったのでしょうか?


岩野さん:実装は、ZENKIGENさんに伴走してもらいながら進めました。まず、当社から求める人物像の資料をお渡しし、各採用指標とその定義のすり合わせをZENKIGENさんと実施しました。その上で、学生が大切にしている価値観に合わせて当社の魅力を伝えるための所感例を当社側で作成し、それをもとに、面談内容から次の面接官への申し送りや所感をAIが自動生成できるようにしてもらいました。
生成された内容に対し、「的確だけれど長い」「最終面接官が見る文章としては表現を調整したほうがよい」といったフィードバックを何度も重ね、ZENKIGENさんに改善していただきながら、少しずつ内容をブラッシュアップしていきました。

メンバーへの展開はいかがでしたか?


岩野さん:比較的スムーズに進みました。実は「harutaka AI」を導入した当初、全メンバーに、自身が作成した所感とAIが生成した所感を見比べてもらう形を取っていたんです。すると、「自分の考えと一致していた」「抜けていた視点に気づけた」というポジティブな声が上がる一方で、細かなニュアンスにズレが見られることもありました。そうした点をその都度ZENKIGENさんと調整していったことで、現場の意図に沿った精度の高い所感が生成されるようになりました。

実装にあたり、ZENKIGENのデータアナリストを含むチーム体制で伴走させていただきました。専門のメンバーが伴走することで、特に手応えや安心を感じられたのはどのような点でしたか?


岩野さん:データアナリストの方が加わってくださったのは、とても心強かったです。それまで感覚で行っていた部分について、技術的な観点から「こういう情報が欲しい」と言葉にしてもらえました。
また、フロントで担当してくださったカスタマーサポートの方も、当社の採用方針を理解した上で、私たちの考えを丁寧に橋渡ししてくださいました。そうした支えが積み重なったことで、「チームで一緒につくり上げている」という実感がありました。今振り返っても、その過程は大変でしたが、とても楽しかったです。

汎用的な生成AIでも要約や分析ができる中、貴社の運用に合わせて一緒に作り込む「カスタマイズ型」のサービスに、どのような価値を感じられましたか?


岩野さん:カスタマイズの価値は、単に会話内容を情報としてまとめるだけではなく、次の面接官に向けた見極めや魅力づけのポイントまで、AIが提案してくれるところにあります。今回、ZENKIGENさんとともに作ったのは、客観的な会話内容の特徴や選考所感の要約、面接官への申し送りに加え、「この学生には次にこういうエピソードを引き出すとよいのではないか」という考察まで踏み込んだものです。
その人がどんな人なのかを客観的に整理した上で、次にどうアプローチすべきかまでまとめてくれました。判断に迷う場面でも、自分の評価とAIによる所感を見比べ、「相性の問題かもしれない」と捉え直し、別の人事担当に会わせてみるといった選択も取りやすくなりました。

実際に、どのようなアウトプットが出力されるのでしょうか?


岩野さん:大きく分けて、2つの要素で構成されています。1つは、面談で見えたその学生の人物像や、面談担当者が伝えたフィードバックを整理した「選考所感」。もう1つは、次の面接官に向けた「申し送り」です。申し送りには、当社の採用指標に沿った評価に加えて、「次の選考でここを確認するとよい」といった、次につながる視点まで含まれます。単に会話を要約するのではなく、その人がどんな人かという客観的な整理と、次にどうアプローチすべきかを分けて示してくれるのが特徴です。

1日あたり最大25時間の削減に成功。harutaka AIが、採用チームにもたらしたもの

「harutaka AI」をどのような場面で活用されているかを教えてください。


岩野さん:現在、最終面接前に人事が行う個人面談は「harutaka」で実施しています。面談が終了し退出すると、間を置かずにAIによる申し送りや所感が生成されます。面談担当者はその内容を確認した上で所感フォームに反映し、自身が感じた気づきや補足のコメントを一言添えて次の選考へ引き継ぐ運用を行っています。

「harutaka AI」の導入によって、採用チームの皆様の業務に、どのような変化や効果がありましたか?


内田さん:導入前に所感作成にかかる時間を測定したところ、1人あたり1日約2時間かかっていました。導入後に改めて測定すると、1日約20分で終わるようになりました。採用チームには約10〜15人のメンバーが常に在籍していることから、チーム全体では1日あたり約16時間〜25時間分の削減になりました。当社は通年で面談を実施しているため、この削減効果は年間を通じても期待できると感じています。

加えて、所感作成がスムーズに進むようになったことで、入力を溜めがちだったメンバーへのリマインドが不要になったほか、次選考へのご案内も翌日には出せるようになりました。

評価のすり合わせという点ではいかがでしょう。


岩野さん:人事同士の評価のすり合わせは、面談を担当するメンバーとユニットリーダーの間で毎日行っています。従来は担当者の記憶をもとに話すため情報にばらつきがあり、細かなニュアンスは面接動画を見返さないと分からないこともありました。現在は、AIが面談内容をもとに生成した申し送りがあることで、前提がそろった状態で会話ができ、本人の感覚の差分を確認しながらフィードバックできるようになっています。
もちろん、面談を担当した本人にしか感じ取れない気づきもあります。そうした点は本人の言葉で共有してもらい、AIが生成した申し送りを補う情報として大切にしています。加えて、入力の漏れがなくなったことで、学生が何を大事にしているかや価値観をより丁寧に拾えるようになりました。

内田さん:また、面談担当者を務めるメンバーの育成という意味でも、「harutaka AI」を通し、どんなフィードバックをしたのかが見えるようになったことは、良い効果につながっていると思います。

「もはや、harutaka AIがない面談は想像できない」

実際に「harutaka AI」を使用された現場の皆様からは、どのような声や実感が寄せられていますか?


岩野さん:新しく入ったメンバーと話していると、「自分が面談をしているときには気づかなかった視点をAIが拾ってくれる」という声をよく聞きます。今の当社では、AIを利活用した面談がもう当たり前になっていて、「これがない状態は想像できない」というのが正直なところです。日々の中で改めて意識することは少なくなりましたが、こうした声を聞くたびにAIを採用活動に活用する価値を感じます。

評価のしやすさという点で、変化はありましたか?


岩野さん:はい。判断に迷う場面でも、自社の採用指標に沿ってAIが整理してくれた内容を参考にできるようになりました。自分の好みや会話の相性ではなく、他の人事担当と同じ基準で見比べながら話せるようになりました。

内田さんは、申し送りを受ける機会が多いとのことですが、どのような変化を感じていらっしゃいますか?


内田さん:面談内容をもとにAIが申し送りを生成するようになったことで、担当者ごとの内容の濃淡がなくなり、主観が強くなりすぎていた部分もフラットに整理されるようになりました。その結果、申し送りの内容を参考にしやすくなったと感じています。

実際に削減できた時間は、どのようなことに充てられていますか?


岩野さん:応募者や内定者との接点づくりに時間を使えるようになりました。内定者同士の交流を目的とした懇親会も、企画や運営に時間を割けるようになったことで、昨年より高い頻度で実施できています。所感作成に追われていた時間を、学生と向き合う時間に使えるようになったと感じています。

AIを活用し、学生と向き合う時間をさらに増やしていく

今後、「harutaka AI」をどのように活用していきたいとお考えですか?


岩野さん:導入して改めて感じたのは、面談担当者自身の質問力が上がらないと、AIによる要約や評価サポートを十分に引き出せない、ということでした。今回、全員の所感を並べて比較できるようになったことで、浅い質問になっている面談担当者の傾向が見えやすくなりました。この分析を活かして、質問を引き出せている人とそうでない人の違いを可視化し、面談担当者の育成につなげていきたいと考えています。

内田さん:私たちは「One to One Satisfaction」という考え方を大切にしています。これは、ビジネスに関わる全ての人に対して「満足度No.1」を目指すという、当社のブランドステートメントです。そのため、採用面談でも、応募者それぞれの選考体験の向上を大切にしています。今後は、AIが整理してくれる情報を、社内の育成だけでなく、選考を受けてくれた学生へのフィードバックにも今以上に役立てられたらと思います。

貴社の取り組みを進めるにあたり、ZENKIGENや「harutaka AI」に期待されることがあれば教えてください。


内田さん:今後は、面談中にリアルタイムで助言をもらえるようになるとうれしいと思っています。面談は基本的に1対1で進む場面なので、その場でのサポートがあると、さらに活用の幅が広がりそうだと期待しています。

最後に、よりよい採用の実現にあたり、人事工数の増加に課題を抱える企業やそのご担当者様にメッセージをお願いします。


内田さん:新卒採用市場は常に変化をしていますが、対面で向き合うことの重要性は今後も変わりません。一方で、人事担当者が物理的にかけられる工数には限りがあります。AIの活用を通じて、できる限り多くの応募者と向き合えるようにしていきたいです。

岩野さん:「harutaka AI」の導入によって、私たちの仕事の中身そのものが変わりました。学生と向き合う時間を確保できるようになったことは、その大きな一歩だと感じています。
AIの活用はあくまでひとつの手段であり、その先に何を実現したいかが大切だと考えています。私たちにとっては、「harutaka AI」の導入は、採用をより良くしたいという想いを後押ししてくれるきっかけになりました。同じような課題を感じている企業にとっても、変化のきっかけになるのではないかと思います。

(※役職やご所属は取材当時のものとなります)

ディップ株式会社
歩留改善工数削減面接力向上
業種
IT関連
利用シーン
新卒
従業員数
1001〜5000名

ディップ株式会社 人材採用室 室長 内田 智之 様

ディップ株式会社 採用戦略推進室 マネージャー 岩野 綾香 様

※所属・役職などはインタビュー時点のものとなります。

導入事例紹介

導入事例一覧に戻る
資料請求する

お問い合わせ電話番号

03-4362-7964