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メモ取りに夢中な面接官はバレる。候補者体験向上のためにアシスト人事が始めたこと

株式会社アシスト

廣 友成 様

諸戸 豪 様

高嶋 洋平 様

株式会社アシストは、パッケージ・インテグレーターという独自の立ち位置で、企業のシステムに必要なソフトウェアの導入から利活用までを支援する会社です。同社には2020年9月から「harutaka」を新卒採用でご利用いただき、2022年12月には『harutaka インタビューアセスメント(以下、harutaka IA)』を導入しました。今回は2年前にharutaka導入を決められた廣さん、そして現在採用担当として業務に携わる諸戸さん高嶋さんの3名にお話を伺いました。
事例サマリー
課題
  • 面接のオンライン化
  • 人事業務の効率化
導入の決め手
  • 採用管理システムとの連携
  • 面接業務の円滑なオペレーションが可能
  • サービスに対する造詣が深い担当者の存在
  • 「議事録機能」「面接分析レポート機能」などの面接官サポート機能
結果
  • 候補者情報の効果的な引き継ぎを実現
  • 対話に集中でき、候補者体験が向上する面接環境を構築

会議用ツールでは厳しい。選考プロセス刷新で感じた面接専用サービスの必要性

「harutaka」を導入した背景を教えてください。


廣さん:検討のきっかけは、選考プロセス刷新のためにオンライン面接ができるサービスを探していたためです。22卒採用を進めるにあたり、オンライン面接の導入などを検討していました。運用効率化の観点からWeb面接サービスの必要性を感じ、そこで出会ったのが「harutaka」でした。

なぜWeb面接サービスの必要性を感じたのですか?


廣さん:社内で使用しているZoomの活用も検討しましたが、同サービスは会議用ツールのため、我々が使用する採用管理システムとの連携が困難でした。もし何とかZoomを面接で活用できたとしても、日程連絡のプロセスが煩雑化したり、オペレーションの抜け漏れが発生したりする可能性を恐れました。

「harutaka」を選んだ決め手は何でしょう。


廣さん:サービスの良さもありますが、接する人も重視しました。今回初めてWeb面接サービスを使うため、困ったことがあった際に気軽に相談ができる点や利用促進に向けたノウハウを聞ける点などを大切にしたかったからです。ZENKIGENの担当者は、カスタマーサクセスの視点から「どうすれば我々にとってより良い採用が実現できるか」について助言をくださったり、サービスへの造詣が深かったりと、安心して相談できる感覚を持ちました。

初めてのWeb面接サービス導入など、採用環境が変化するにあたり、不安な点は何でしたか?


廣さん:不安はいっぱいありましたが、一番不安だったのは製品の安定性と品質です。この点についてはZENKIGENの担当者から、「harutaka」にはライブの安定性を担保するために事前にライブ環境について確認ができる「接続確認機能」やバックアップ体制があることなどを丁寧にご説明いただきました。さらにデモを通して、面接に支障がない品質であることを体験できたので、不安そのものを和らげることができました。ただ我々としては、製品の安定性や品質に関する不安よりも、「harutaka」導入による付加価値への期待の方が大きかったです。

エントリー動画を「候補者の個性を知る機会」に振り切った

「harutaka」を導入したのはオンライン面接における利活用が目的だったと思います。『エントリー動画』のご利用も、初めから選考プロセスの一つとしてご検討されていたのでしょうか?


廣さん:いいえ、違います。導入検討時はライブ面接機能の方に目が向いていたため、『エントリー動画』の機能がharutakaに備わっていたことは導入後に知りました。

では、なぜ『エントリー動画』を取り入れられたのでしょう?


廣さん:元々は取り入れる予定がなかったので「エントリー動画は選考に必要か?」から検討を始めました。

実は22卒採用において選考プロセスを刷新する中で、それまで最終選考の直前に行っていた人事面接を一次面接に持ってきました。従来の選考では応募段階で良い学生がいたとしても、すぐに人事がアプローチや魅力づけなどの行動を起こせなかったことを反省したためです。

しかし、そうするとこれまで以上に各人事担当者が面接する学生の人数が増えることになるため、一次面接を円滑に進めるにあたって、効率を上げることも同時に考えなくてはならなくなりました。そこで、候補者から届くエントリー動画を人柄の見極めなどに取り入れられないかと最初は考えました。

ただ、せっかく人事が最初に候補者と出会うにも関わらず、業務効率化や選抜のためだけに『エントリー動画』を利用するのは選考プロセスを変えた意義と噛み合わないのではないかと考えました。

議論を重ねた結果、『エントリー動画』を選考の判定材料としてではなく、候補者の「個性」を知る機会に利用することとしました。候補者の人となりがより見える『エントリー動画』は、人事面接でその人らしい側面を引き出したいと思う我々のコンセプトと一致したからです。

役員や面接官への情報共有としてもエントリー動画を活用

人事の皆様が候補者を知る機会に加え、エントリー動画はどのような場面で活用されていますか?


廣さん:面接官への事前情報の共有にも利用しています。動画の活用により、事前情報の共有がシンプル化されました。それまでは、候補者の基本情報から趣味、特技などの独自情報を細かく記録し、履歴書などと一緒に採用管理システム上に残していました。

選考プロセスの変更にあたり候補者の基本情報や独自情報の活用状況を面接官へ確認したところ、アイスブレイクの雑談など、浅いところでしか使われていないことが分かりました。正直、候補者の顔も名前も一致しない段階で、面接官にそれらの情報を読み込んでもらうというのは、相当辛い作業だったと思います。こうした背景もあり、履歴書提出を廃止し、候補者の基本情報、独自情報については動画による情報共有に一本化しました。


候補者情報の共有が変わることに、社内から不安の声は上がりませんでしたか?


廣さん:不安の声はありましたが、理由を聞いてみると、アイスブレイクや質問をするための事前情報が「減ったから」というのが大半でした。文字情報はたしかに減っていますが、動画には文字情報からは読み取れない「個性」を知ることができるという利点を伝え続けました。

なぜなら、人は変化に抵抗感を示すのが当たり前だからです。だからこそ、新しい仕組みを導入する際は、変化による狙いや付加価値をしっかりと人事担当者の言葉で伝えることが大事だと思いました。実際、最初は抵抗感をあらわにしていた面接官もエントリー動画を一度見たら拒絶反応がなくなっていました。むしろ今では、エントリー動画がないと不安に思うぐらいです。

現在では、エントリー動画は最終面接を担当する役員も視聴します。面接を担当する候補者の理解に役立ててもらっています。

驚きました。役員の皆様もエントリー動画をご覧になるのですね。


廣さん:はい、1分間の動画なので、「こんな感じでしゃべる人なんだ」という相手を知る意味で面接前に担当役員に見てもらいます。相手の人柄を理解した上で面接が進められるためか、役員からも特に大きな不安は出ませんでした。

諸戸さん:導入の1年ぐらい前から社内の動画プラットフォームの活用が進んでおり、動画を見たり、共有し合う文化の下地が、役員を含めた全社員にありました。そういう意味で「harutaka」の『エントリー動画』を用いた録画選考はスッと社内にフィットしたのだと思います。

「harutaka」がなければオンラインというプロセスを止めていたかもしれない

「harutaka」をご利用頂くなかで感じた効果を教えてください。


廣さん:「harutaka」は我々の採用コンセプトである「早期での人事アプローチ」「魅力づけ」になくてはならないものになっています。なぜなら、自身が良かったと思う候補者の魅力を説明したい時に、その学生の情報をパッと他の人事に示しながら説明ができるからです。「自分の感覚だけで決めているのではない」と言う証明にもなります。他にも、面接の評価と併せ、エントリー動画を示しながら話すことで、学生の雰囲気を面接に参加していないメンバーがイメージしやすくなりました。

諸戸さん:説明会・一次面接・グループディスカッションはオンラインで実施しているためか、地方や海外留学中の学生さんが受けてくれるようになりました。今まで以上に幅広い方にご興味を持っていただけるようになったこと、出会いが広がったことは非常に嬉しい限りです。これもharutakaが一次面接やエントリーをオンラインでやる仕組みを安定的に提供してくれてるからこそ実現できていると思います。


採用工数の観点ではいかがでしょう?


廣さん:確実に工数削減にはなったと思います。面接専用サービスを導入したことで、オンライン面接の運用精度が上がるため、ミスが起きない運用設計ができました。会議用ツールだとアカウントの発行などが一つ一つ手作業のため、抜け漏れが起きないような設計も含め考えないといけないため、余計な手間がかかっていたかもしれません。

諸戸さん:「harutaka」を導入せずに会議用ツールで面接を実施していたら、準備に工数がかかりすぎるため「23卒採用からはオンラインというプロセスそのものをやめようか」と言う議論がでていたかもしれません。

母集団数に変化はありましたか?


諸戸さん:採用プロセスを入口の段階でより絞り込むような設計に変えたのでエントリー数は数字で見ると減っていますが、採用の歩留まりで見ると非常に良くなっています。母集団を減らしても同じ人数が承諾まで着地する設計になっているため、採用効率は上がっていると言えます。

高嶋さん:より志望度が高い学生さんが応募してくれるようになりました。学生さんからは「こういうスタイルでやってる会社さんは中々ないので楽しかったです」という声をもらう機会が増えました。

オンラインだからこそ必要性を感じた「まとまる議事録機能」

『harutaka インタビューアセスメント(以下、harutaka IA)』の導入を検討した背景を教えてください。


諸戸さん:きっかけは、一次面接の人事業務の効率化でした。23卒採用までは、これまで中途採用チームの人事にも協力してもらいながら一次面接を進めていましたが、中途採用強化の関係で24卒からは彼らの協力を仰ぐのが難しくなってしまったのです。

高嶋さん:一次面接の人事業務の効率化が図れるとすれば、面接終了後に行う評価入力でした。学生さんの魅力を伝え切るために面接で聞いたお話はほぼそのまま全部書いています。ただ、そのために60分間面接を実施した後に、引き継ぎのための評価と文章を書く作業にも約60分の記入時間を要している現状でして……。


なんと、候補者1人あたりに約面接2回分の時間を費やしていたのですか。


高嶋さん:はい、そうなんです。候補者の人柄はエントリー動画の共有で伝えられますが、当社は選考時に数百字のガクチカ(※)しか提出を求めていないため、一次面接で聞いたことをしっかりと書き残しておかないと次の面接官に候補者の経験やスキルなどで培われた特徴が伝わりません。学生の皆さんと二次面接以降の面接官の橋渡しとしても、ここはしっかり書かないといけませんでした。

諸戸さん:ちょうど、ZENKIGENから送られてきたメルマガを読んでいた高嶋が「『harutaka IA』の文字起こし機能」に関する記事を見つけ、「これだ!」となり、急ぎZENKIGENへ『harutaka IA』について問い合わせました。

※ガクチカ:学生時代に力を入れたことの略語

メモだけに集中している人事は学生にバレています

『harutaka IA』を使用した感想を教えてください。


諸戸さん:率直な感想として、議事録としての文字起こしの精度は高そうだと感じた一方で、コメント作成の時間を大幅に削減するものではないと思いました。文字起こし以外の機能で私が興味を持ったのは、『harutaka IA』の解析結果に基づくフィードバックを面接直後に行い、面接担当者の自律改善をサポートする「面接分析レポート機能」です。当社は現場出身の社員が人事を務めるため、私含め、面接そのものの経験が少ないメンバーもいるのですね。フィードバックが得られると、自身の面接を振り返る機会になるため面白いなと思いました。


高嶋さん:時間短縮の部分は私も諸戸と同じ意見です。ただ、今まではずっとメモをしながら面接を行っていたので、面接に集中できるのはありがたいです。学生さんと目線を合わせて話せますからね。面接のフィードバックも参考になりました。特に面接官の表情を評価してくれる「笑顔ポイント」では、どうしたら良い笑顔が作れるかを試行錯誤しながら毎回の面接に臨むきっかけとなりました。

確かに、面接官の目の動きは学生さんとしても敏感になるかもしれません。


諸戸さん:実際に面接を担当した23卒の学生さんから「目の動きで、めちゃくちゃメモを取ってる人とそうでない人は分かります」と言われたことがあります。どうしても、オンラインで記録を取りながら面接をしようとすると、疎かになる部分が出てくるのは否めないと思っています。ただ、学生さんのことを考えると極力メモは取らずに話に集中する方が、安心して面接に臨んでくれると感じました。こうした点も『harutaka IA』を導入したいと感じたきっかけです。



2023年の面接でも引き続き『harutaka IA』をご利用いただけるよう、追加でご契約いただいたことをお伺いしました。


諸戸さん:はい。当初期待していた効率化という目的とは導入意図は異なりますが、「『harutaka IA』を使えば本当に面接に集中できる」というコメントが他のメンバーからも上がったからです。メモをしなくても議事録は残りますし、面接に集中できる実感を得られたのが大きかったです。24卒の学生さんには、「アシストの面接官の方は全然メモを取らないですね。ちゃんと目を見て話してくれますね!」と言ってもらえたら嬉しいですね。

「このサービス以外を使う発想はなかった」アシストがharutakaを3年間選び続けてくれた理由

「harutaka」『harutaka IA』含め、ZENKIGENのプロダクトを約3年間ご利用頂いておりますが、なぜここまで継続してご利用いただけたのでしょうか?


高嶋さん:改めて振り返っても、別のシステムに切り替えようという発想はなかったですね。

諸戸さん:廣が不安点として話していた「製品の安定性と品質」においても大きな問題はなく、都度サービスが改善されてることも、ZENKIGEN担当者とのコミュニケーションから手に取るように分かったからです。

導入から3年間を振り返り、「harutaka」はどのような点で貢献できましたか?


廣さん:導入1年目は、採用プロセスを見直し、一から立ち上げるフェーズだったこともあり、、戦略を実現するための手段の検討は探り探りの状況でした。当初はオンライン面接の業務効率化の観点で検討を始めましたが、結果的には「早期での人事アプローチ」「魅力づけ」といった戦略実現において「harutaka」は不可欠でした。私としては、立ち上げそのものに貢献してもらったイメージです。

諸戸さん:2年目は、企業と学生間のマッチングです。「harutaka」に間接的な形で貢献してもらいました。エントリー動画の活用が前年で定着し、各面接官がエントリーシート、履歴書では読み取れない内容から人となりや候補者のキャラクターを、より理解できるようになりました。対面で行われる二次面接や三次面接のタイミングで迷う場面があった場合には、一次面接の記録に立ち返る機会も増えました。実際に人事メンバー内で「エントリー動画と面接時の雰囲気はちょっと違っていたね」など振り返ることができました。

導入3年目は、まだ始まったばかりだと思います。その中で『harutaka IA』に期待する点を教えてください。


諸戸さん:まず、導入3年目で我々が力を入れているのは、部署と学生さんとのマッチング、会社の魅力づけに向けた施策です。

高嶋さん:部署とのマッチングを検討するにあたって『harutaka IA』から得られるデータを参考に「〇〇という部署でならこういう活躍が期待できるよ」などの提案をしながらの魅力づけができたらいいですよね。

諸戸さん:お会いする学生が増えれば増えるほど、『harutaka IA』に蓄積される情報から、面接官の言葉の選び方や傾向などがワードクラウドという形で可視化できます。こうしたデータを活用することで、今後の採用とその課題発見などに寄与することを期待をしています。

期待するのは「harutaka IAを用いたデータ活用」

学生との関わり方をより良くするなかで、「harutaka」や『harutaka IA』に対し、今後どのような点に期待をしますか?


諸戸さん:「文字だけでは伝わらない人となりが見える」「学生さんのいろんな面を知るきっかけになる」など、「harutaka」を用いた動画選考が、学生さんにより近づくポイントになればと期待しています。

廣さん:会社の大方針として、今後、新卒採用チームは採用だけでなく、採用後のオンボーディングまで戦略的に実施することになります。採用から得られるデータを活用するという議論は、今後出てくる可能性は十分にあると思いますし、その場面で『harutaka IA』で蓄積した情報が活用できることに期待しています。

最後に、面接が思うように進められずに悩む企業やご担当者に向けて、「harutaka」や『harutaka IA』のご利用を通して、メッセージをお願いします。


廣さん:システムは手段なので、導入する上で「こういうことを実現したい」という想いがないと、活用は難しいと感じますし、絶対に必要だと思います。「harutaka」のような新しいシステムを導入する際は、現場社員の理解と協力が不可欠となるケースがあると思いますが、その上で実現したいことの想いを人事担当者自身の言葉で伝えていくことが重要です。

また、その想いをシステムのベンダー側とも共有すれば実現に近づきやすくなりますし、ZENKIGENの担当者の方にもその想いを伝えれば、実現に向けたアイデアをきっと一緒に考えてくれるはずです。

諸戸さん:面接が思うように進められない理由は、大きく2つあると思います。一つは面接を進めていく上で社内連携が上手にできていない場合です。情報連携に課題があると思いますが、この点は「harutaka」上で面接情報の細かな共有を行いつつ、エントリー動画を社内関係者に視聴してもらうことで改善してくるのではないでしょうか。

もう一つは狙っているターゲットの学生さんが集まらないことです。この場合は、「harutaka」そして『harutaka IA』に蓄積されるこれまでの採用情報をフル活用していくことで自社にマッチする候補者を見つけていけると感じています。我々は、今まさに採用データの活用に向けて動いていますので、「harutaka」には今後も期待しています。


高嶋さん:廣と諸戸がここまでで話切ってくれましたので僕からは、最後に一言。「harutaka」、最高!

皆様、ありがとうございました。

株式会社アシスト
エントリーファインダー採用DX録画選考工数削減歩留まり改善選考精度向上
業種
IT関連
利用シーン
新卒
従業員数
1001〜5000名

株式会社アシスト 廣 友成 様

株式会社アシスト 開発技術本部 ※所属・役職等は制作時点のものとなります。

株式会社アシスト 諸戸 豪 様

株式会社アシスト 経営企画本部 ※所属・役職等は制作時点のものとなります。

株式会社アシスト 高嶋 洋平 様

株式会社アシスト 経営企画本部 ※所属・役職等は制作時点のものとなります。

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