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事例

一次面接の合格率が約20%上昇。AIを取り入れたことで実現した三菱食品の「人間らしい採用」とは

三菱食品株式会社

藤本 悠太 様

三菱食品株式会社は、「かむかむレモン」などの菓子をはじめ、加工食品や酒類などを取り扱う総合食品商社です。同社には2021年2月から「harutaka(ハルタカ)」および『harutaka EF(エントリーファインダー)』を新卒採用でご導入いただいております。今回は採用担当者である藤本さんに「harutaka」並びに『harutaka EF』の導入背景とご利用を通して見えてきた採用課題について伺いました。
事例サマリー
課題
  • 初期選考時における自社と本来マッチしていたはずの学生の見落とし
  • 選考業務の効率化
導入の決め手
  • データ活用による効率的な選考が可能
  • 候補者の魅力やマッチ度合いの定量化が可能
結果
  • 一次面接の合格率が約20%上昇
  • 入社意欲の高い学生による母集団形成を実現
  • 採用期間の2ヶ月短縮に成功
  • 応募書類や適性検査結果と実際に面接で会った際の印象ギャップの減少

「本来出会えていたはずの学生を見落としたくない」新しい学生と出会うチャンスを求めて

「harutaka」および『harutaka EF』導入のきっかけとなった、三菱食品が当時抱えていた採用課題を教えてください。

藤本さん:いくつかありますが、一番の課題は「本来出会えていたはずの自社とマッチしていた学生さんを見落としている可能性があったこと」です。毎年非常に多くのご応募を頂くため、面接にお呼びできる人数にも限りがあり、エントリーシートと適性検査での選考に難しさを感じていました。また、業務および選考の効率化にも課題を抱えていました。

食品総合商社ということもあり、興味から応募する学生も多そうですね。

藤本さん:はい、3〜4年前までは「ハリボーなどで有名な会社だし、試しに受けてみよう」と考えられる学生さんもいたと思います。より自社にマッチする人材に効率よく出会うためにも、求める人材像を具体的にしたい想いがありました。

AIを新卒採用に取り入れることに対し、どのような期待があったのかを教えてください。

藤本さん:より志望意欲が高かったり、就職活動に熱心に取り組まれている学生さんを見落とすことなく採用できるのではないかという期待がありました。また、これまでに出会うことがなかったタイプの学生さんと出会うチャンスになればとも考えていました。

その一方で、AIを取り入れることに対し不安はありませんでしたか?

藤本さん:はい、いくつか不安はありました。例えば、機械的な部分を選考に取り入れたことで「偏った人物しか採用できなくなってしまうのではないか」という声がありました。検討当時、AIを活用した選考方法を導入している企業がまだ少なかったため、試行錯誤はありましたが、最初は人の目で確認を繰り返したり、適性検査の結果と上手に組み合わせたオペレーションを構築するなどして、抱えていた不安を払拭することができました。

一次面接の合格率が約20%増加。これまで以上に志望意欲の高い学生と出会えた

「harutaka」および『harutaka EF』を導入したことで、実際にどのような効果がありましたか?

藤本さん:これまで以上に三菱食品に興味のある学生からの応募が増えたことで、企業研究に熱心に取り組んでいる学生さん、志望意欲が高い学生さんと例年以上に出会えるようになりました。また、自己PR動画を用いた録画選考を初期選考に加えたことで、狙い通り、今まで出会えていなかった学生さんとも出会うことができたと思います。その結果として、一次面接の合格率が約20%も上がりました。面接官から「素敵な学生さんだね」と言われることが多くなり、採用担当としてとても嬉しく思いますし、導入して良かったと改めて感じました。


面接で学生さんにお会いしたとき、自己PR動画とのギャップは感じられますか?意外とそのままの印象でしょうか?

藤本さん:一次面接と二次面接はオンラインで実施していますが、オンラインの面接に限ると「そこまでギャップはないかな」というのが正直なところです。実際に一次面接でお会いしても、「三菱食品には合わないかも…..」と思う学生さんはかなり少なくなりました。

たまに録画では元気だったのに、面接だと大人しいなと感じる学生さんもいます。画面越しの雰囲気から違和感を感じることがあれば、「もしかして緊張してるのかな?」と考え、相手の緊張を和らげるように面接を進めることができました。そうした意味では、面接で実際に学生さんにお会いする前に、録画を見て選考の準備を出来ることも大きなメリットですね。

面接時に相手を配慮した対応ができるのも、録画で学生を見ているからこそですね。録画選考を取り入れたことで、応募者数に変化はありましたか?

藤本さん:録画選考の導入がコロナ禍とも重なり、応募者自体は約2〜3割減少しました。正直、母集団が減少した時の不安はとても大きかったです。社内でも同じように母集団減少に不安の声はありましたが、蓋を開けてみると一次面接の合格率が大幅に上昇したことから、新しい選考に対する理解が進み、結果として受け入れてもらうことができました。

「AIを取り入れたことで、より人らしい採用が実現できた」

業務工数という点からは、いかがでしょう。

藤本さん:初年度は試行錯誤しながら取り組んでいたため、業務工数としては増加しましたが、2年目からは指針ができたため、長期的に見ると業務工数は削減できています。

また、初回募集の段階で三菱食品にマッチする学生さんを確保できるようになりました。その結果、夏季選考の必要性が減ったことで採用期間としても全体で約2ヶ月の短縮が実現し、今年の10月からは毎月インターンシップを実施することができました。インターンシップを始め、学生さんと接点を持つきっかけづくりなど、新しいことに時間をかける余裕が生まれています。

この他に藤本さんご自身が感じた導入効果がありましたら教えてください。

藤本さん:『harutaka EF』によって学生の新しい側面が見えることはもちろんですが、改めて採用基準を社内ですり合わせたり、具体化したりするきっかけになりました。選考をAIにサポートしてもらうことで、自社の採用基準に照らし合わせながら、学生を多面的に見ることができるようになり、より人間味のある採用が実現できたように感じます。

学生に秘められた可能性に目を向ける採用へ

選考に『harutaka EF』を取り入れたことで得られた、新たな気づきや発見を教えてください。

藤本さん:面接に入る前の情報の見方や準備の部分が、劇的に変わりました。『harutaka EF』を導入する前は適性検査の結果とその数値だけを見て「この学生さんはこういうタイプの子なのかな?」と想像をせざるを得なかったからです。

『harutaka EF』の導入によって、印象部分の乖離は減りました。また、適性検査の結果と『harutaka EF』のデータをすり合わせながら見ることで「この学生さんにはこんな可能性を秘めているのではないのか?」と広い目で候補者を見られるようになりました。

「一般的に優秀な学生を採用していくんだ」と言う価値観から、学生さんをいろいろな角度で見れるようになりましたし、学生さんと企業のマッチ度合いに対する意識が向上したと思います。他にも、社員の教育にも活用できそうだなと思いました。

課題として見えてきたことはありましたか?

藤本さん:この1年間をかけて設計した採用基準を、もう少し細かく設定する必要があるのではないかと考えるようになりました。動画で相手の印象を最初から把握した状態で面接に入れる一方、素敵だなと思う学生さんが結果として少しずつ似通ってきたからです。

今、まさに新しい採用基準の検討や違う角度からの模索を株式会社ZENKIGENと一緒に進めているところです。また、会社全体の面接スキルの向上の必要性も見えてきました。今後は、「harutaka」や『harutaka EF』、そこから得られるデータを活かしながら、各面接官のスキルを伸ばす取り組みができたらと考えています。

『harutaka EF』で見えてきた社員教育におけるデータ活用の可能性

今後、「harutaka」や『harutaka EF』から得られるデータを用いて、どのようなことに挑戦をしたいですか?

藤本さん:まだ相当先の話にはなりますが、社員教育にこのデータを活用できればと考えています。新卒から社員データを蓄積していくことで、組織として求める人材の傾向や成長プロセスを可視化し、新人研修などにその結果を利用できたらと構想しています。

ZENKIGENのご担当者は、得られたデータを元に「これからどうするか?」を三菱食品の目線で採用全体のあり方を踏まえた提案をしてくれました。引き続き皆さんと連携する中で、よりよいデータ活用とその方法を見つけられることに期待しています。

最後に、よりよい採用の実現に向けて課題を抱える企業やご担当者さまに向け、『harutaka EF』ご利用を踏まえたメッセージを一言お願いします。

藤本さん:採用活動は学生と企業がお互いに幸せになれないと全く意味のないものだと、私は考えています。今の時代、採用手法は一つだけではありません。激しく変化する環境の中で、さまざまな角度で物事を見たり、手探りの中でもトライしていく必要性がますます出てきていると思います。

三菱食品は「harutaka」や『harutaka EF』を導入することで、今まで見ることのできなかった部分が見え、視野が圧倒的に広くなりました。ZENKIGENは多くのノウハウを蓄積しているので、何か変化を起こさなければならないという課題をお持ちの企業さまは、ぜひ導入の検討をおすすめします。

藤本さん、ありがとうございました。



三菱食品様にご利用頂いている『harutaka EF』について、詳細はコチラをご覧ください↓

エントリーファインダー

三菱食品株式会社
エントリーファインダー採用DX録画選考工数削減歩留まり改善選考精度向上
業種
商社
利用シーン
新卒
従業員数
1001〜5000名

三菱食品株式会社 藤本 悠太 様 (ふじもと ゆうた さま)

三菱食品株式会社 採用担当

※所属・役職等は制作時点のものとなります。

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