
一次面接の合格率が約20%上昇。AIを取り入れたことで実現した三菱食品の「客観的でありながら人間味のある採用」とは
「自社とマッチしていたはずの学生を見落とさない」AI導入によるマッチングの向上
「harutaka」および『harutaka EF』導入のきっかけとなった、三菱食品が当時抱えていた採用課題を教えてください。
名尾さん:いくつかあった中で一番の課題は「自社とマッチしていたはずの学生さんを見落としている可能性があったこと」です。毎年とても多くの方に応募頂くのですが、面接にお呼びできる人数には限りがあり、エントリーシートと適性検査での選考で、正しい判断ができているのか疑問を感じていました。また、長期間で多岐にわたる業務および選考の効率化にも課題がありました。食品総合商社ということもあり、イメージから応募する学生も多そうですね。
名尾さん:はい、3〜4年前までは「ハリボーなどで有名な会社なので、とりあえず受けてみよう」と考えられる学生さんもいたと思います。より自社にマッチする人材に確実且つ効率よく出会うためにも、AIやデジタルなど新しいツールを導入したいとの想いがありました。AIを新卒採用に導入することに対し、どのような期待があったのかを教えてください。
名尾さん:より志望意欲が高かったり、就職活動に熱心に取り組まれている学生さんを見落とすことなく採用できるのではないかという期待がありました。また、これまでに出会うことがなかったタイプの学生さんと出会うチャンスになればとも考えていました。その一方で、AIを導入することに対し不安はありませんでしたか?
名尾さん:もちろん不安はありました。例えば、選考が機械的になり「偏った人物しか採用できなくなってしまうのではないか」という声がありました。当時はAIを活用した選考方法を導入している企業がまだ少なかったため、ZENKIGEN様とのディスカッションや社内での試行錯誤を徹底的に行いました。最初は人の目で確認を繰り返したり、適性検査の結果と組み合わせた分析オペレーションを構築するなどして、抱えていた不安を少しずつ払拭することができました。一次面接の合格率が約20%増加。これまで以上に志望意欲の高い学生と出会えるようになった
「harutaka」および『harutaka EF』を導入したことで、実際にどのような効果がありましたか?
名尾さん:導入前よりも当社に強い興味を持つ学生からの応募が増えたことで、企業研究に熱心に取り組んでいる学生さん、志望意欲が高い学生さんとの出会いが増えました。また、自己PR動画を用いた録画選考を導入したことで、今まで出会えていなかった学生さんとも出会うことができたと思います。その結果として、一次面接の合格率が約20%上がりました。面接官から「今までよりも優秀で志望度の高い学生が増えた」と言われることが多くなり、採用担当として挑戦の手応えを感じ、導入して良かったと思っています。
面接で学生さんにお会いしたとき、自己PR動画とのギャップは感じられますか?意外とそのままの印象でしょうか?
名尾さん:一次面接と二次面接はオンラインで実施していますが、オンラインの面接に限ると「そこまでギャップは感じてない」というのが正直なところです。私自身面接官をした時には「三菱食品には合わないかも……」と思う学生さんはかなり少なくなりました。ただ稀に自己PR動画では元気だったのに、面接だと大人しいと感じる学生さんもいます。画面越しの雰囲気から「もしかして緊張してるのかな?」と考え、相手の緊張を和らげるように面接を進めることができました。そうした意味では、面接で学生さんと会話する前に、自己PR動画を見て選考の準備ができるようになったことも大きなメリットです。
面接時に相手に配慮した対応ができるのも、自己PR動画で学生を見ているからこそですね。録画選考を取り入れたことで、応募者数に変化はありましたか?
名尾さん:録画選考の導入がコロナ禍と重なり、応募者は約2〜3割減少しました。正直、母集団が減少した時の不安はとても大きかったです。社内でも同じように母集団減少に不安の声はありましたが、蓋を開けてみると一次面接の合格率が大幅に上昇したことから、質が改善したと捉え、新しい選考に対する理解を得ることができました。もちろん採用計画数も達成できました。「AIを取り入れたことで、人間味のある採用を実現できた」
業務工数という点からは、いかがでしょう。
名尾さん:初年度は試行錯誤しながら取り組んでいたため、業務工数としては増加しましたが、2年目からは経験値もあがり、活用に慣れたことで、長期的に業務工数は削減できました。また、三菱食品にマッチした学生さんを確保できるようになったことで、夏季選考の必要性が減り採用期間が全体で約2ヶ月短縮でき、今年の10月からは毎月オープンカンパニーを実施することができました。オープンカンパニーや学内セミナーなど、学生さんとの接点を増やすことなどいままでできていなかった、新しいことに取り組む余裕が生まれています。
この他に名尾さんご自身が感じた導入効果がありましたら教えてください。
名尾さん:『harutaka EF』によって学生の新しい側面が見えるようになりましたし、改めて採用基準を社内ですり合わせたり、具体化したりするきっかけになりました。選考をAIにサポートしてもらうことで、自社の採用基準に照らし合わせながら、学生を多面的に見ることができるようになり、より客観的でありながら人間味のある採用が実現できたように感じます。
学生が持つ無限の可能性に目を向ける採用へ
選考に『harutaka EF』を取り入れたことで得られた、新たな気づきや発見を教えてください。
名尾さん:面接に入る前の学生情報の見方や準備が、劇的に変わりました。『harutaka EF』を導入する前は適性検査の結果とエントリーシートの文字情報を見て「この学生さんはこういうタイプの子なのかな?」と想像するしかなかったからです。『harutaka EF』の導入によって、印象部分の乖離は減りました。また、適性検査の結果と『harutaka EF』のデータを組み合わせて見ることで「この学生さんはこんな可能性を秘めているのではないのか?」と広く深い目で学生さんを見られるようになりました。
「漠然と優秀な学生を採用する」という価値観から、学生さんを様々な角度から見られるようになりましたし、学生さんと企業のマッチ度合いに対する意識が向上したと思います。今後は、社員の教育にも活用できそうだと思いました。
課題として見えてきたことはありましたか?
名尾さん:この1年間で設計した採用基準を、より細かく設定する必要があるのではないかと考えています。自己PR動画で相手の印象を事前に把握した状態で面接に入れる一方、優秀だと思う学生さんが結果として少しずつ似通ってきたからです。今、まさに新しい採用基準の検討や違う角度からの模索をZENKIGEN様と一緒に進めるところです。また、会社全体の面接スキルの向上の必要性も見えてきました。今後は、「harutaka」や『harutaka EF』から得られるデータを活かして、面接官1人1人のスキルを伸ばすことに取り組みたいと考えています。
『harutaka EF』で見えてきた社員教育におけるデータ活用の可能性

今後、「harutaka」や『harutaka EF』から得られるデータを用いて、どのようなことに挑戦をしたいですか?
名尾さん:今後は、社員教育でもこのデータを活用したいと考えています。新卒から社員データを蓄積していくことで、組織として求める人材の傾向や成長プロセスを可視化し、新人研修などでその結果を利用できたらと構想しています。ZENKIGEN様のご担当者は、得られたデータを元に「これからどうするか?」採用全体のあり方を三菱食品の採用メンバーと同じ目線で提案をしてくれます。引き続き皆さんと連携し、さらなるデータ活用とその方法を見つけ、より良い採用活動ができるようになるための支援を期待しています。
最後に、よりよい採用の実現に向けて課題を抱える企業やご担当者さまに向け、『harutaka EF』ご利用を踏まえたメッセージを一言お願いします。
名尾さん:採用活動は学生と企業の相思相愛を目指すべきだと、私は考えています。今の時代、採用手法は一つだけではありません。激しく変化する環境の中で、さまざまな角度で物事を見たり、日進月歩のデジタルツールの導入に挑戦することが採用担当のやりがいです。三菱食品は「harutaka」や『harutaka EF』を導入することで、今まで見ることのできなかった部分が見え、視野が圧倒的に広く深くなりました。ZENKIGEN様は多くのノウハウを蓄積されていますし、元気で優秀な営業担当がたくさんいらっしゃいますので、何か変化を起こさなければならないという課題をお持ちの企業さまは、導入の検討をおすすめします。
名尾さん、ありがとうございました。
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