管理職に必要な資格とは?階層別におすすめ紹介
資格取得は、管理職やマネージャーへ昇格した社員の更なるスキルアップに役立ちます。管理職のなかにも、よりスキルや知識を身につけて業務や企業のために働きたいと思っている人が多くいるはずです。この記事では、そんな管理職に必要な資格を階層別に紹介します。
目次
【階層別】管理職におすすめの資格8選
管理職には、新任や下級、中間、上級などの階層があります。ここでは、階層別に必要となりそうな資格を紹介します。
【新任管理職】経営学検定試験(初級〜中級)
初級、中級、上級などの階層別に資格が分かれています。ビジネスに関わる人が身につけておくべき経営学の知識や問題解決能力について学ぶことができる試験です。新任や中間管理職の場合は、初級〜中級を目指すといいでしょう。
【新任管理職】ビジネスマネージャー検定
管理職としての心得やマネジメント方法、財務諸表や事業計画などの見方について学べます。経営側の視点を学びたいという人にぴったりの検定です。
参考:ビジネスマネージャー検定
【新任管理職】PMP(Project Management Professional)
プロジェクトの立ち上げから、スケジュールの調整、人材のコストや管理、目標達成までを管理する専門家になるための資格です。試験は英語と日本語で受験できます。
【中間管理職】日商簿記1〜2級
簿記は、会社のお金の流れを把握するスキルをつけるのにもってこいの資格です。初級、3級、2級、1級という階層に分かれています。しかし、せっかく取るなら、実際に経営管理に生かせる2〜1級の上級を目指してみましょう。
【中間管理職】メンタルヘルス・マネジメント検定
近年、注目を集めている資格です。管理職は部下の業務の進捗管理だけではなく、オフィスでの様子や、仕事上の人間関係などで悩んでいないかなどを配慮することも求められています。部下の健康面もマネジメントしたいと考える人に、おすすめの資格です。
【上級管理職】中小企業診断士
経営コンサルタントや、いずれ起業を考えている人に受けてほしい資格です。弁護士や会計士などと同じ「士業」のひとつで、予備校に通いながら取得する人が多い、難易度が高い試験といわれています。
【上級管理職】経営学検定試験(上級)
新任管理職におすすめの資格として紹介した経営学検定の、上級管理職や経営幹部向けの試験です。経営に関する知識の応用能力を身につけることができます。
【その他】TOEICや日商ビジネス英語などの語学系試験
社内英語化とまで言わずとも、管理職たる者、基本的な英語力が求められる時代になっています。海外の顧客との取引が増えているいう企業もあるでしょう。
英語ならビジネス向けの表現が多く学べる、TOEICや日商ビジネス英語などがおすすめです。語学は積み重ねが大事なため、ここぞというときに使えるよう前もって訓練しておく必要があります。
参考:日商ビジネス英語検定
管理職が資格を取得するメリットとは
管理職は、社会人として、また企業の人間として、すでにある程度の経験を積んだ人がなります。そんな管理職が資格を取得するのには、一体どのようなメリットがあるのでしょうか?
1.部下への指示や指導に箔をつけるため
管理職の仕事には、部下や部署の管理だけではなく、指導も含まれています。部下の立場からすると、指導する上司が知識不足だと説得力に欠け、信頼しづらいはずです。
また、知識や技術が必要になる業種では、資格を持っていることが高い説得力につながるケースが多くあります。管理職やマネージャー職に就く人にとって、説得力や信頼は大事なキーワードです。
2.ビジネスマンとしてのスキルアップ
資格取得のために勉強することで、ビジネスマンとしてのスキルアップにつながります。もちろん、管理職でなくとも資格取得や、業務、事業に関することを勉強するのは自然です。
しかし、管理職のような選ばれた人がなるポジションでは、より確かなスキルアップが求められます。資格取得を目標にすることで、確実に知識を身につけることができるでしょう。
3.目標ができて、前向きになれる
人間は目標を持つことで、前向きな気持ちになることができます。資格取得のような短中期的な目標でも、「必ず取得したい」「業務に生かせる知識を身につけたい」と貪欲に思うことで、仕事や人生に張り合いが出てくることは間違いありません。
日々業務にあたっているだけだとマンネリな気持ちになってしまい、仕事に飽きて転職を考えるかもしれません。それを防ぐためにも、資格取得のような目標を作るといいでしょう。
管理職に資格を取得をすすめる方法
働きながら資格を取得するのは大変なことです。そのため、なかなか勉強をする時間が取れず、足踏みしている管理職や社員もいることでしょう。では、日々忙しくしている管理職にはどのように資格取得をすすめることができるのでしょうか?
1.インセンティブや資格手当などを設定する
資格が取得できた人や、資格を保有している人に対して、インセンティブや資格手当などを設定するのも手段のひとつです。
資格を取得するには、テキストを買ったり、業務の合間を縫って勉強したり、受験料を支払ったりします。その手当や報酬としてお金を受け取れるのであれば、社員の負担も減り、資格取得に前向きになれるはずです。
2.ホームページや名刺に取得資格を記載する
管理職や社員の取得資格を、自社のホームページや名刺に記載する方法もあります。こんな資格を持っているという自信やプライドを持つことにつながり、資格に恥じないような働きをしようと思う社員が増えるでしょう。
また、顧客のなかには、この情報をもとに仕事を依頼してくることもあります。自社の業務や事業に紐ついた資格を保持している場合は、顧客の満足度を上げ、引いては企業の評価の向上にもつなげられるため、広く公開するのがおすすめです。
3.業務上必要なスキルを明確にする
管理職のなかには、どの資格を取っていいかわからず悩んでいるケースもあります。その場合は、自社の事業や業務上必要なスキルを企業側から提示すると、取得や勉強に励みやすくなるでしょう。
管理職の資格取得で注意したいこと
自社の管理職に資格を取得させるときに注意したいのが、取得がゴールになってしまう人がいることです。資格取得には時間もお金もかかります。よって、取得できたことはすごいことです。
資格を取っただけで実力がアップしたと思ってしまったり、満足してしまったりすると、それ以上の成長が見込めなくなる可能性もあります。
資格取得は、業務の幅を広げたり、知識を蓄えるうえでのひとつの手段であることを意識させるようにしましょう。
管理職こそ日々勉強が必要
すでに業務や事業について熟知し、知識や経験もある管理職。しかし、より勉強することで、部下や企業からの信頼をアップさせられます。企業としては、管理職が資格を取得しやすい雰囲気や体制を整えるるようにしましょう。