アルムナイとは?メリットと活用するためのポイントとは
あまり聞きなれない言葉ですが、採用シーンで耳に入ることが増えたアルムナイ。この記事ではアルムナイの言葉の意味や、メリットについてご紹介します。
目次
アルムナイとは
アルムナイとは、企業を離職、退職した人たちの集まりのことです。
本来、離職や退職をした人たちはそれ以降のコミュニケーションが取れないことが多いですが、アルムナイのネットワークにより、離職や退職後も企業にって欠かせない存在となります。
これからの採用シーンにおいて、アルムナイを取り入れる企業はさらに増えていくでしょう。
アルムナイを取り入れるメリット
離職や退職した人たちのネットワークであるアルムナイは、企業にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。詳しく見てみましょう。
顧客やパートナーとして関係を結べる
企業にとって、退職や離職した人たちというのは、よき理解者になり得る存在です。
実際、企業に入り業務を行なっている以上、企業のことを一般の人より熟知していることがほとんど。そのような存在であるアルムナイは、将来的に顧客となる可能性が高く、関係性を結ぶメリットが大いにあります。
また、パートナーとしての関係があれば、アンバサダーとして意見を求めたり、新業務や新商品の広告塔となる可能性もあるでしょう。
第三者の視点を活用できる
アルムナイは、退職や離職をした以上、企業のことを主体的ではなく客観的に見るようになります。実際に働いていないからこそ、企業の問題点や改善すべき点に気付く可能性があり、第三者の視点を活用できるでしょう。
アルムナイとの定期的な交流により、第三者視点からの改善点に気付けることは、企業にとってメリットとなります。
再就職の可能性
アルムナイとの交流があると退職や離職後に再就職の可能性が高くなります。
企業から離れることで気付くことは多く、再び就職したり、企業にとっての有力なパートナーとなることは十分考えられるでしょう。
アルムナイを取り入れるデメリット
アルムナイを取り入れる際には、メリットだけでなくデメリットもあります。最も注意しなければならないのは、従業員への配慮です。すでに退職しているアルムナイへの待遇が良くなると、現在働いている従業員から反発が出てしまう可能性があります。
アルムナイと従業員への対応には差をつけたり、従業員への理解を得るなど、アルムナイを取り入れる際には従業員への配慮をしなければなりません。
アルムナイを活用するためのポイント
さまざまなメリットがあるアルムナイですが、実際に活用する際のポイントをご紹介します。
予算を確保する
アルムナイとの関係を維持するためには、ある程度の予算が必要になります。定期的な集まりや、アルムナイ専用の交流サイトを作るなど、アルムナイとしてコミュニケーションを取れる場を確保しなくてはなりません。
企業にとってアルムナイはどの程度必要なのかどうか、じっくり検討して必要な予算を算出してみてください。
アルムナイとなる従業員を見極める
離職後や退職後に、どんな従業員でもアルムナイとして交流を深めてしまうと、本来の目的を達成できなかったり、コストが大幅にかかってしまう可能性があります。
企業を離れた後も、良い関係性を結べる従業員を見極め、アルムナイとしてコミュニケーションを取れるかどうか、検討することはとても大切です。
アルムナイを行うことで、業務時間が削られたり、情報が外部に流出しないよう、信頼できる人物かどうか見極めることも重要でしょう。
在職の従業員からの理解を得る
アルムナイの存在は、在職の従業員にとっても大きな存在です。アルムナイへの対応が充実してしまうと、現職の従業員にとっては不満が出やすく、退職のきっかけになる可能性もあります。
また、退職後もアルムナイがあることで復職しやすいなど、誤った認識とならないよう、事前にアルムナイの存在を説明しておくことはポイントのひとつです。
企業の活用事例
アルムナイをすでに活用している企業も多くあります。
例えばヤフー株式会社、サイボウズ株式会社などは、元社員同士がコミュニケーションを取れる場を設け、意見交換やアルムナイからの企画を得るなど、積極的に活用しているようです。大手企業でもすでに活用されているアルムナイ制度は、これからさらに普及すると言えるでしょう。
アルムナイを活用してネットワークを強化しよう
アルムナイとのコミュニケーションは、企業のネットワークを強化したり、より幅広い目線で企業を改善できる、大切なポイントになります。
アルムナイを取り入れている企業は多くはないかもしれませんが、企業に合う形で取り入れることで、業務効率化につながる可能性もあるでしょう。退職、離職後の従業員の存在について今一度見直し、ぜひアルムナイを活用してみてください。