Case

事例

面接官と学生の双方にとってより良い採用へ、面接の質を高めるJTBの面接データ分析とは

株式会社JTB

小倉 健太 様

柳内 愛子 様

国内最大手の旅行会社である株式会社JTB。同社には2022年1月から「harutaka(ハルタカ)」を新卒採用でご利用いただき、2023年1月には『harutaka IA(インタビューアセスメント)』(以下、『harutaka IA』)を導入いただきました。今回は同社の人事チームで求人統括を務める小倉さん、チームメンバーの柳内さんに『harutaka IA』のご利用背景と面接データを解析するなかで感じられた効果について伺いました。
事例サマリー
課題
  • 1日に10名前後の面接を実施するために、面接担当者にかかる負荷が大きい
  • 面接担当者や時間帯による面接品質のばらつきがある
導入の決め手
  • 面接中のサジェストにより、面接担当者が集中力を維持できる
  • 面接中にAIからのフィードバックを受けることにより、面接担当者が集中力を維持・回復できる
  • 定量的な評価を通し、全体の面接品質の標準化を図る
結果
  • 各面接官が集中力を維持しながら面接に取り組めた
  • 面接分析の結果、新たに取り組んでいきたいテーマを発見した
  • 録画情報を参考に、面接に参加していないメンバーが面接の振り返りや情報を確認できた

課題は、膨大な面接量による面接担当者の負荷。それでも学生へ、品質の高い面接を届けたい

JTBでは以前から新卒採用に「harutaka」をご利用いただいてますが、今回『harutaka IA』を追加でご導入いただいた背景を教えてください。


小倉さん:学生の皆様によりよい面接を届けるため、面接担当者の時間帯による質のバラツキを解消したく導入しました。JTBでは毎年多くの方にご応募いただくこともあり、例年、数千件の面接を数百人の社員で行っています。JTBの新卒採用では、1次・2次面接では私たち人事チームではなく、業務のリアルを語れる営業社員たちが実施します。そのため全国の各支店に依頼し、面接担当者となる社員を選出してもらいます。

本業との兼ね合いもあり、面接にかけられる時間は限られています。1日で10名前後の学生を面接するため、どうしても時間帯によって質にバラつきが生じてしまうのが課題でした。面接担当者の負担軽減、終盤でも前半同様の面接品質を担保できる方法を探していたなかで『harutaka IA』を知り、導入を決意しました。

『harutaka IA』のどのような点に魅力を感じましたか?


小倉さん:自身の面接がスコア化され、データとして結果が見れることに魅力を感じました。前の回よりもスコアを上げようと面接に集中して取り組むなかで、面接担当者の自身の面接の品質を向上させようとする意識が、回を重ねるごとに増していくのではと考えました。


『harutaka IA』のデモを通し、「自分では学生が素を出せる面接ができたつもりでも、笑顔が少なく緊張感を持たせてしまったな」「学生よりも話す頻度がかなり多かったんだな」など、自身の面接から得られた定量的な評価を見て、面接を振り返るきっかけとなったのも魅力の1つです。

「最後まで集中力が維持できた」面接の質を高めるための一歩を踏み出せた

実際に『harutaka IA』をご利用いただくなかで、どのような効果を実感することができましたか?


柳内さん:人事チームでも、必要に応じ「harutaka」『harutaka IA』で振り返りができるようになったのは良かったです。コメントの分量目安や評価指標を面接担当者にお伝えはしているものの、どうしても人によってバラツキが生じていました。それが少しでも改善できたのは大きな効果だと思います。

小倉さん:面接担当者からは「最後まで集中力が維持できた」「フィードバックレポートの結果を楽しみながら取り組めた」と、最初の目的に対し、ある程度は達成とする回答をもらえました。

他にも面接担当者の皆様から『harutaka IA』を導入を通し、寄せられている声がありましたら教えてください。


柳内さん:前向きな反応が多く、皆、一生懸命取り組んでくれました。面接担当者には学生から選ばれることも大事と伝えているなかで、これまでは「どうしたら選ばれるか」という指標がありませんでした。しかし『harutaka IA』の導入により、「笑顔度を上げる」「発話比率を意識する」などの指標ができたことで、面接担当者としても意識するポイントが明確になったと聞いています。

データ分析から見つかった新たなテーマ。実感したのは面接担当官の手法の違い

今回、『harutaka IA』を用いた面接官分析を行いましたが、面接担当者分析の結果を初めて見たときはどのように思いましたか?


小倉さん:大半の面接担当者が年に1度、または初めて面接を担当するなかで今回の分析を行いましたが、面接の深堀りの仕方に差が出ることに驚きました。普段、面接担当者として召集されるのは、営業経験のある中堅〜ベテランの社員たちです。彼らは日頃から高いコミュニケーション能力を発揮し、所属先では顧客対応の中核を担っています。しかしながら、面接中に学生の本質やその背景を掴み、深掘りする深度には大きな違いがあることを定量的な情報から実感しました。

柳内さん:これまで面接内容を分析したり、学生の選考結果などを追跡したりすることがなかったので、担当官による違いを定量的に知ることができたのは大きな成果だと言えます。

データ化したからこそ感じた課題や気づきなどありましたら教えてください。


小倉さん:面接担当者によって質問の仕方に大きな差があるのは収穫だった一方で、今までの情報共有や質問方法のレクチャーでは不十分だったと反省しています。面接担当者は大半が毎年入れ替わるため、新しく面接担当者になった方にどのように面接技術を身につけてもらうかを人事チームとしては考えていく必要があります。限られた時間のなかで面接担当者の質を高められるかが今後のテーマです。

柳内さん:データで結果を見れたからこそ、面接担当者を育成することがいかに大事か気付かされました。人事としては面接の形式や運営など、どうしても面接を円滑に進める方に目が行きやすいからです。きちんと面接担当者を育成し、整合性の高い面接ができる体制にしていかないといけないと感じました。

今回の結果を踏まえ、今後の面接担当者教育のあり方なども変わってくるのでしょうか?


柳内さん:これからの話にはなりますが、変化させていきたいとは思っています。例えば、録画データからロールモデルとなりそうな面接担当者を抽出し、どの部分がいい面接だったのかなどを社内で共有できたらと考えています。具体的な事例として紹介することで他の面接担当者としても、良い面接のイメージが掴みやすくなるはずです。

小倉さん:面接担当者教育の新しい形を模索するなど、『harutaka IA』で分析したからこそ実感を持つことができました。ロールモデルの深掘りをはじめ、ロールモデルとなる社員の面接録画とそのときの評価シートの活用方法など、自分たちだけでは進めにくい部分をZENKIGENの皆様の力も借りながら進められるといいなと感じています。

そのように仰っていただき光栄です。ぜひ、我々もお手伝いをさせてください。

AIの力で面接官と学生の双方にとって、より良い採用へ

『harutaka IA』の結果を踏まえ、今後、採用をどのように変えていきたいと考えていますか?


小倉さん:面接担当者の質を高めるのはもちろん、選考のスキームを変えていけたらと考えています。『harutaka IA』の導入をきっかけに、エントリー段階からよりJTBとマッチする学生に候補を絞れたら、よりよい選考体験を提供できるようになると思いました。教育を受けた質の高い面接担当者が増えれば、1次、2次と我々に対する理解を深めてもらいながら選考を進めてもらえるはずです。

学生の皆様や面接担当者に寄り添う面接を進める上で、今後ZENKIGENとして力になってほしい点はありますか?


小倉さん:今回のような面接データの解析は、我々では成し得ない技術力と分析力から行われています。ZENKIGENにはデータを読み解く力から、選考コンサルとして引き続きよりよい採用に向けて並走してもらえたらと思います。

柳内さん:JTB社内でも『データインテリジェンス』などの専門チームを立ち上げ、データ活用には力を入れています。今後採用においても、AIやChatGPTなどの技術を採用に取り入れていかないと、「そんな選考、まだしているんだ」と学生から思われてもおかしくはないと危機感を抱いています。選考や業務で簡略化できる部分はテクノロジーに任せ、学生と向き合う時間が少しでも増やせるようにZENKIGENの皆様にはご協力いただけると嬉しいです。

最後に、『harutaka IA』のご利用を踏まえたメッセージを一言お願いします。


小倉さん:面接データの活用は、今後の採用において必要不可欠な要素です。しかし面接データは、『harutaka IA』のようなシステムを導入しないと、なかなか数値化やデータ分析まではできないと思います。データ分析の結果を踏まえ、選考にかけていたリソースを他に投入できるという意味でも導入メリットは大きいと思いますし、より自社に合った学生を採用するためにも「harutaka」『harutaka IA』をぜひおすすめしたいサービスです。

柳内さん:私たちは、学生の皆様と接する時間を設けることが一番大切だと考えています。活用できるデータや分析など、頼れるところは頼ることで、業務の効率化を進めることがこれからの時代では必須になりますし、そういった観点からも『harutaka IA』はご活用いただけるのではないかと思います。

お2人とも、ありがとうございました。

株式会社JTB
データ分析面接官教育インタビューアセスメント採用DX選考精度向上
業種
サービス
利用シーン
新卒
従業員数
5001名以上

株式会社JTB 小倉 健太 様

株式会社JTB 人事チーム 求人統括 求人担当マネージャー ※所属・役職等は制作時点のものとなります。

株式会社JTB 柳内 愛子 様

株式会社JTB 人事チーム 求人統括 ※所属・役職等は制作時点のものとなります。

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